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special sweet…ht(2) ページ46

明日休みだから泊まりに来てとは言ったけど、仕事に疲れて帰宅したら可愛い彼女が待ってるとか結構キテしまった。

「…白、言いすぎたか」

湯船に浸かって独り呟く。
気にしてるわけじゃないけどなんとなく嫌だった。
こんなんもう俺病気じゃん。
やばいね、冷静になんなきゃ。
風呂から上がったら、白じゃなくても良いってちゃんと言おう。



「Aちゃん……寝ちゃった」

「……すぅ」

そりゃそうか、俺が帰ってきたのもう23時近かったし。
それまでずっと起きて待っててくれて、ご飯もあっためてくれたりしたんだもんな。

「ここで寝ると風邪引くよ?」

でも、そんなとこで寝てると無防備すぎて逆に燃えんだけどね。
テーブルに突っ伏して眠るAちゃんを、風呂上がりで火照った体で包むように後ろから抱きしめる。

「ん…」

「Aちゃん、起きなきゃ俺が勝手にするよ?」

身動ぎする彼女の首筋に口付けて軽く吸う。
どうしようもなく愛おしすぎて、首と肩の間を甘噛みすると、耐えきれなくなったAちゃんが体を起こす。

「ひとらん、くすぐったいから…」

「くすぐったいから、何?」

「寝てたの謝るから、その…甘噛み、は…だめ、です」

その、その上目遣いでもじもじしながら髪の毛耳にかけつつ口もごもごすんのは先生いけないと思います!!
彼氏の理性はぶっ飛ぶよ?
あんま手酷い事したくないじゃん、彼氏としては。
でも可愛すぎると優しくっていうか、ゆっくりというかじっくりなんてやってらんなくて。

「ねえ、もう俺ほんと無理…」





眼光鋭くそう言うひとらんは、余裕が無さそうで。
いつも無表情に近い彼の頰や耳がほんのり赤い。
迫りくる体を押し返しても、私の手は彼の手に握られて力を失う。

「…怖い?」

「怖くない、けど…恥ずかしい」

「優しくする、は流石に露骨か。ん〜…」

ずりずりと、後ずさってみてもトンっと背中に当たったのはベッド。
退路は断たれてしまった。
嫌なわけじゃない、けれどやっぱりドキドキして、変な顔になっていないかと心配になる。

「隠さないで、こっち見て?」

「うぅ…、にやけてそうで恥ずかしいんだもん」

「それはそれで俺は嬉しい、けどAちゃんの可愛い顔が見たいな」

優しい声音で言われ、伏せていた顔を上げると大好きなひとらんが困り眉で微笑んでいて。

「やっとキスできる」

囁くように言われ、唇が触れ合う。
胸の前で組んだ両手を彼の頰に添える。


「大好きだよ、Aちゃん」

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作者名:芝谷 | 作成日時:2019年11月6日 19時

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