負けたくないガール

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《岩田side》



直己さんが直人さんと健二郎さんを送って、残りの3人は三次会に行くってことで、結局Aちゃんを預けられた。

直己さんたちを見送った後、三次会組は歩いていなくなり、残されたAちゃんとタクシーに乗る。



運転手「行き先はどちらまで？」

『えーっと、剛典くんちからでいいよ〜』

岩田「いやいや、1人で帰せるわけないでしょ！」

『えぇ…じゃあ剛典くんちに帰る〜』

岩田「は？」

『着いたら起こしてね〜』

岩田「え、いや、Aちゃん？」

『………』

運転手「お客さん、行き先は？」



一瞬でAちゃんは寝てしまって、しかたなく自分のマンションの住所を伝える。

Aちゃんは酔うと、マイペースに拍車がかかるらしい。


窓に写るAちゃんの寝顔を見てたら、あっという間にマンションに到着。

お金を払って、起こしても起きないAちゃんを抱き抱えてタクシーを降りる。

とりあえずAちゃんをベッドに寝かせて、靴を脱がして、玄関に靴を置いて、また寝室へ。



岩田「Aちゃん、コンタクトじゃないの？」

『…ん？』

岩田「コンタクト外さないとダメだよ」

『…たかのりくん？』



完璧に寝ぼけてるな。



岩田「寝てもいいけど、コンタクト外してからね」

『ふふっ…好き…』

岩田「…え？」



不意打ちすぎる好きに、俺の顔は赤くなる。

え、どうしよう…可愛すぎなんだけど…

付き合ってる時ですら、あんまり言ってもらえなかったのに(笑)

そのまま幸せそうな顔で寝たAちゃん。

コンタクトを外してないことも心配だけど、そんなことより俺の理性が持つかどうかが心配になって、すぐに寝室を出た。

あれは卑怯すぎるでしょ…

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