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「ちょ、ちょっとテヒョン」
送り迎えしてくれる親もいないし、交通費も無駄にしたくなかったわたし達の高校を選ぶ条件は家が近いこと。というのもあった。
だから学校からわたし達の家までは歩いて登下校できる。
半ば引きずられる様にしてテヒョンの速度に合わせてずっと早足で歩き、やっと止まったと思えば見慣れた家の前。
歩きながら、何度声をかけても振り返ってはくれなかった。
今までこんなに強引で無口なテヒョンは見たことがなくて少し怖い。
抵抗した訳ではないけれど、もう何度入ったか分からないテテの部屋へ連れていかれ、敷きっぱなしの布団の上にいつのまにか座らさせられていた。
「テテ……?」
壁につけて敷かれたそれ。
見上げるわたしをじりじりと壁際に追い詰め、テヒョンもしゃがんでとん。とわたしの顔の横に手をついた。
そしてそのままじ。と黙ったままわたしを見つめるから。
思わず目をそらした。
テヒョンの顔が綺麗な事はずっと知っていた事だけれど、改めて見る無表情なそれは、彫刻かと思うほど。
だからなのかな。
幼い頃からずっとみてきたはずの彼に。
心臓が嫌に心拍を早くする。
「……告白、ちゃんと断ったよね?」
「き、聞いてたの?」
「聞こえなかったけどねーちゃんが連れてかれるの見たから。それで?」
「返事は……また今度でいいって」
「ふらなかったの?」
そこで初めて。テヒョンの目が見開かれた。
頷けばぐしゃ、と後頭部に腕が回され髪の毛に触れられる。
「なんで?」
そう聞くテヒョンはなんだか泣きそうだった。
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しろい@ゾンビ(プロフ) - かなさん» パスワード申し訳ありません(T ^ T)出来る限り早く公開出来るように努めます…!温かいお言葉ありがとうございます、コメント本当にありがとうございました…! (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
しろい@ゾンビ(プロフ) - さっちゃんさん» はい、元気です〜!体めっちゃ丈夫です!さっちゃんさんもお変わりありませんか?そんな風に言って頂けてこちらの方が幸せです、もう沢山嬉しすぎるお言葉ありがとうございます、愛してます〜(;;) (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
しろい@ゾンビ(プロフ) - さっちゃんさん» さっちゃんさーーーん!!!(;;)(;;)(;;)久しぶりです!嬉しいです!!さっちゃんさんだ!!コメント何度も読み返してしまいました感想うれしい…… わわ、申し訳ありません、あとがきに記載した通りの事情でして…(;;)出来る限り頑張ります! (2019年9月21日 0時) (レス) id: c91a121712 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 続きが凄く気になります!!続きがパスワードがー(T_T)また続き見られるの楽しみみに待ってます(*´-`) (2019年9月20日 16時) (レス) id: 6f9a56978c (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - ヤバイです(T ^ T)続きを読もうと思ったんですがパスワードかかってて(泣)また外れた時に読みたいと思ってます(^^)あ〜〜しろいさんお元気ですか?←いきなりwまたこうしてしろいさんのお話を読めるなんて幸せに思っております!!これからも応援してます!大好きです泣 (2019年9月20日 3時) (レス) id: 77a52bcd61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろい | 作成日時:2019年1月12日 15時