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お昼休み、ユンジョンハンが珍しく教室にいるからか女の子たちが群がっていた。
「ジョンハンくん、一緒にお昼食べよー？」
「いいよ〜」
そう言って微笑みかける彼にズキっと心が痛くなった。なんだろうこれ。
ユンジョンハンたちが教室から出て行ったのを確認して、わたしは教室で平和にお昼ご飯を食べた。
ザワザワする教室は居心地が悪くて、食べ終わるとすぐ図書室へ行った。
人もまばらで居心地の良い空間。
本棚の前で本を選ぶ。と言ってもいつもみたいに本のタイトルなんて頭に入って来なくて、思い出すのは昨日のユンジョンハンと女の子の姿、さっきの女の子に微笑みかける姿。
「キムさん」
びっくりして顔を上げれば隣に居たのはチョンくん。
『チョンくん』
「今日は、お昼あの人と一緒じゃないんですね」
『あの人？ああ、ユンジョンハンか。うん、別に一緒にいないよ』
「何もされてませんか？あれから」
『うん、大丈夫だよ』
誰もいない本棚の間、チョンくんとふたりきり。チョンくん、背が高いなあ色が白いなあなんてぼんやり思う。
「キムさん、」
『ん？』
「元気ないですか？」
『え？そんなことないよ』
「本当に？」
そう言って目をじっと合わせられると逸らしてしまう。
『…まあ、あると言えば嘘にはなるかも』
ふっ、と笑ったチョンくんはひどく大切なものを見るような視線でわたしを見つめたような気がして、つい空気を変えようと口を開く。
『今朝は本当にありがとうね』
そう言いながらチョンくんに背中を向けて本棚を見ようとすると掴まれる掌。
ユンジョンハンはいつも腕だったから、掌を掴まれてドキッとした。振り返って、チョンくんと手を繋いで向かい合っているような状態。
『…どうかした？』
「キムさん」
『ん…？』
「すき、です」
今なんて言った？頭の上にいくつもクエスチョンマーク。すき？すき…？好き？？？
戸惑って何も言わないわたしを見て笑うチョンくん。
「眼鏡のキムさんも、眼鏡を外したキムさんも、時々毒を吐くキムさんも、強がりなキムさんも、弱いキムさんも、優しいキムさんも、全部」
すうっと息を吸ってわたしの髪の毛の毛先の方を触った。
「すきです」
呼吸が出来なくなりそうだった。
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f - このお話何回も読んでるけど毎回キュンキュンが止まらなくて本当に大好きです…！素敵なお話ありがとうございます！ (2021年7月30日 15時) (
レス) id: f47bd03f70 (このIDを非表示/違反報告)
hanihaniてんし - キュンキュンしました！ハニペンとして、とても嬉しいお話でした！ありがとうございます~！ (2019年12月31日 16時) (レス) id: 528189e27f (このIDを非表示/違反報告)
ににに(プロフ) - ウォヌ ペンとしてちょっぴり切なかったけど、めっちゃきゅんきゅんしました (2019年8月28日 0時) (レス) id: 7eaeb151a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな子(プロフ) - 私が評価ボタン押したら点数？が10になりました!!星全部埋まるってスゴい人気なんですね♪私もお話書いているので、参考にさせてください!!お話、最高です!! (2019年8月17日 14時) (レス) id: 590d5b732c (このIDを非表示/違反報告)
ymu(プロフ) - ボボベイビーさん» コメントありがとうございます。陰ながらの応援、ありがとうございますとても励みになりました＾＾ジョンハンさんとの番外編、楽しみになさっていてください！ (2019年7月31日 17時) (レス) id: 89080e4533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ymu | 作成日時：2019年7月8日 8時
