27話 ページ29
「きーーっ！なんだってばよ！」
「ていうか、Aさん！サスケくんのお姉さんですよね！？なんでナルトがねーちゃんって！？」
まあまあ、と二人をなだめていると、サスケがくいっと裾を引いた。
振り向くと、口を尖らせて拗ねた様子のサスケ。
「姉さん知ってたのか？中忍試験のこと」
「知ってたよー。でも、火影様にまだ内緒でって頼まれたんだ。ごめんね、サスケ」
許して、と頭を撫でると、フン、と不機嫌そうな声を出しながらも頬を伝うかすかに緩めた。
「じゃあ、私はもう行くからね。火影様に報告に行かないと」
「おうっ！じゃーな姉ちゃん！」
「ちょ、ちょっと待ってAさん！まだ私の質問に答えてないでしょー！！」
「また今度ねー！」
そう言って、すぐにその場を立ち去る。
上忍の移動速度に慣れていないナルト達は「速っ！？」「瞬間移動だってばよー！」と騒いでいた。
＿＿＿＿＿＿＿＿
火影室に着くと、火影様は不在だった。
どうしようか…と思案していると、タイミングよく火影様が戻ってきた。
「あ、火影様。ご報告に参りました」
「Aか。早かったのう。入れ」
失礼します、火影様と共に火影室に入る。
そして砂の国に無事届けたこと、道中問題なかったことなど、全ての報告を済ませた。
「……よし、問題なく終わったようじゃの、いやあよかった。もう下がって良いぞ」
「火影様、実はお願いがありまして」
火影様のお言葉を遮って言うと、火影様は不思議そうな顔をした。
「なんじゃ、珍しい」
「実は……私を中忍試験の運営の末席に加えていただきたいのです」
それは……と火影様は顔を歪める。
「すまないが、親族が出ているのに試験管にするわけには行かぬ」
「いえ、試験結果に干渉するつもりはありません。ただの警備で結構です」
「……なぜじゃ？」
なぜ、と聞かれて言葉に詰まった。
まさか、未来を知っているとは言えない。
火影様は何かを察したように、うつむく私の肩を優しく叩いた。
「良いだろう、許可する。
……また悪い予感がするんじゃろ、詮索はせん」
「……ありがとう、ございます」
火影様の優しさに、思わず泣きそうになってしまった。
火影様は、私やナルトのことを自分の子のように大切に考えてくださっている。
かわいそうな身の上に同情されているといえば否定はできないが……それだけではない。
感謝でいっぱいの心のまま、火影様に頭を下げて一週間ぶりの家へと帰った。
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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ﾜｽ - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです！絶対続編読みたいです！もうやばいで大好きいいいいいいい！！！ (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです！とてもやる気が湧いてきました！ (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください！ (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2018年10月21日 18時
