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「ねぇ、シャオくんは明日の肝試し行く？」
「どうやろうなぁ」
「ねね、もし良かったら私と行ってくれない？」
女の子達は皆行かないらしくて、お願い！と手を合わせて上目遣いで俺の顔を見上げる小森。……あざといな。とは思いつつも俺も男なもんで、正直ドギマギしてしまう自分も居る。
「Aは？行かへんの？」
「悩んでるって。怖いの苦手らしいからさ」
「……あー、そういえばそうやったわ」
「え、2人って知り合いだったの？」
「んー、まぁちょっとな」
「え〜！気になる〜！教えて！」
ぐいぐいと袖を引っ張られ、女の子らしい甘い香りが広がった。下手に人に見られたら面倒臭いからあんまりくっついて欲しくないねんけどなぁ、という贅沢な悩みを心の奥底に引っ込める。
「明日、待ってていい？」
「行けたら行くわ」
「それ行かないやつじゃん！」
さて、どうしたものか。
小森と別れ、ポケットの中からiPhoneを取り出してAに「明日肝試し行く？」とメッセージを送信する。
A怖いの嫌いって知ってんでしょ
シャオロン昔腰抜かしとったもんな
A余計なことまで覚えてなくていい
シャオロン全部覚えてるで
Aそうですか。うざいので行きません
シャオロンですよねー
久しぶりのやり取りに頬が緩む自分がいる。小森には悪いけど俺もホラー得意ちゃうし男らにグダグダ言われんのもめんどくせぇし、辞退させて貰おう。
そもそも、何で今日話したばかりの俺を誘うんやろうか。あれだけ持て囃されているなら男なんてなんぼでも居るやろうに。
流れで交換した新規の友達欄に居る小森とのトークを開き、「悪い、俺行かへんわ」と送る。
……いつもの俺やったら、可愛い女の子からの誘いなんて天地がひっくり返るほど喜んだのに。
今はそういう時期ちゃうんかな、と平静を装って男子部屋に戻ると、布団を敷き詰めて何やら話し込んでいた。
「おー、お帰り」
「なぁシャオロン聞けよ、こいつ小森にマジで惚れたらしいよ」
「速攻バラしてんじゃねーよ！」
……あっぶね。断っといて良かった、と密かに安堵の表情を浮かべる。小森に最初に声をかけた辻本という男は野球部らしい坊主頭ごと真っ赤に染めながら口を割った奴を締め上げた。
「あー、でも隣にいた子も可愛くなかった？」
もう1人の男子が口にした言葉に、目を見開いた。
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悠亜(プロフ) - すずらんさん» コメントありがとうございます！有難いお言葉光栄です……あまり派手な話ではないですがこの後もいろいろと2人の心境に変化が現れますのでそちらも是非見て頂けたら嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年2月28日 9時) (
レス) id: eb2dbc11ad (このIDを非表示/違反報告)
すずらん(プロフ) - 何から言ったら良いのかわからなくて乱文になってしまうのですがコメント失礼します。好きです。心理描写がとても繊細で手に取るように分かりやすくて好きです。応援させてください… (2020年2月27日 9時) (レス) id: 14859b81d2 (このIDを非表示/違反報告)
悠亜(プロフ) - ユヅルさん» 前作からありがとうございます！前作との差分化を図るのが難しいですが、こちらもこちらで楽しんで頂けると幸いです！ありがとうございます！ (2020年1月19日 18時) (レス) id: eb2dbc11ad (このIDを非表示/違反報告)
悠亜(プロフ) - さいさん» コメントありがとうございます！中々微妙な距離感ですが、どう近付いていくんですかね。私にも分かりません。嬉しいお言葉をたくさんありがとうございます！気長にお待ちください！ (2020年1月19日 18時) (レス) id: eb2dbc11ad (このIDを非表示/違反報告)
ユヅル(プロフ) - わああああ！！前の作品も見させていただいてました…！！！相変わらずの文才…ほんとに尊敬します…！！更新頑張ってください！！ (2020年1月19日 18時) (レス) id: 0f65930547 (このIDを非表示/違反報告)
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