【あんスタ】Edenの新人君2【男主】

再会1 ページ23

なんで茨さんがここにいるの？三毛縞さんと知り合いなの？

色々と疑問に思っている僕の背中を三毛縞さんがとんと押して、そのまま手を振ってどこかに行ってしまった。
すぐに茨さんに手をつかまれ公園のベンチのところまで引っ張られた。



茨「とりあえず、Aが無事で一安心です。

ですが、自分は今の貴方が一番嫌いです」


貴『…』


茨「貴方がいなくなったせいでたくさんの人に迷惑がかかったことに気付いてください。何事にも報連相は大事なんですよ」


貴【ごめんなさい】


茨「その言葉は閣下や殿下、ジュンに言ってください。皆、Aのことを心配していました。殿下なんていつもの口癖が出なくなるくらいなんですから」



僕は茨さんの言葉を聞いて俯いた。
僕はまたみんなに迷惑をかけてしまったんだ。
茨さんも仕事があったはずなのに僕を迎えに来てくれて。
みんなをたくさん心配させて。
みんな怒ってるかな…？


みんなに会うのが怖いよ…



僕は両手の拳を爪が食い込むくらい力強く握った。怖くて仕方ない。怒られるんじゃないかって、嫌われて捨てられるんじゃないかって。



そのことに頭がいっぱいで何も考えられなくなっていると、強く握った拳を茨さんの掌が優しく包んだ。
僕は俯いていた顔を上げる。




茨「何を思っているか知りませんが、皆貴方の帰りを待っています。
自分たちは共にライブを作ってきた仲間ですからね」




茨さんは笑顔で僕にそう言った。
その言葉で僕の体に入っていた力が抜けた。
……仲間、嬉しい




貴【茨さんって優しいんですね】


茨「別に優しくなんてないです。今貴方に抜けられてはこっちが痛手を負いますから。さあ、早く閣下たちのところへ行きますよ」



茨さんって素直じゃないよね。でも、僕を励まそうとしてくれたのがすごく伝わってきて嬉しい。





茨さんは僕を置いてスタスタと歩いて行ってしまった。僕は置いてかれないように走って追いつき茨さんの手を握る。
握ったとき少し驚いた表情をした茨さんが面白かった。

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