鬼舞辻無惨の嫁

13話 ページ14

人生……本当に何があるのか分からないものだ。

……いつか……そのお嫁さんを見てみたい。

楽しみが増えたと思ったことは……口が避けても言えないな。

その、お嫁さんの事以外では……いつも通りの冷酷で、恐ろしい無惨様なのだから。

鳴女said終わり









それから、2年の月日が流れた。

この2年の間に………お父さんは結核でこの世を去った。

いきなりの事だったので……ショックのあまりボーッとしてしまうことが多かった時もあった。

今はもう、立ち直り、私と正さんとお父さんと…3人で暮らしてた家で、相変わらず幸せな日々を送っている。

お父さんが亡くなってからは、毎日ではないが、2人で昼間も家にいることが多くなった。

正さんなりに気を遣ってくれているのだろう。

布団の上で、腕を上げて伸びをし、隣の布団で寝ている正さんを見る。

今日は、仕事が休みらしい。

なぜかは知らないが……正さん、昼間が嫌いらしい。

夜の方が好きらしく……日中は家から出ようとしない。

A『(ま…別にいいんだけど)』

身だしなみを簡単に整え、台所に立ち朝食を作る。

3人分の朝食を作り終え、お父さんの分を仏壇に起き、私と正さんの分を机に並べる。

A『正さん、ご飯できましたよ』

そう言って、体をゆすりながら起こす。

無「………おはよう」

A『おはようございます』

すると、ギュウーッと抱きしめられた。

A『ﾌﾌｯ)起きてくださいよ』

無「起きてるよ」

A『ご飯、冷めちゃいますよ』

無「それは困る」

身だしなみを整え終えた正さんと、向かい合って座り、朝食を済ませる。

A『今日は、仕事休みなんですよね？』

無「あぁ」

A『家で過ごしましょうか』

無「そうしよう」

大抵、本や新聞を読んだり……ボーッとしたり……色々とくだらない話をしたり………

別にこれと言った特別なことはせずに1日を過ごす。

そんな1日だけど……のんびりとしていて、私は結構この時間が好きだ。

無「明日、夜帰れないと思う」

A『仕事ですか？』

無「うん……すまないね」

A『いえ、大丈夫ですよ』

A『無理はなさらないでくださいね』

無「あぁ」

無「A」

A『？はい』

無「1人で、夜道を歩くときは気をつけてくれ」

A『ｸｽｸｽ)分かってますよ、何度もそう言ってるじゃないですか』

無「明日は、私が居ないからな……心配なんだよ」

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