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1話 ページ2

無惨said

……さん!

無惨さん!

そんな声が聞こえ、ハッと我に返る。

青い彼岸花の研究をしていたのだが……珍しく、ボーッとしていたらしい。

最近、しゃくに触ることが多く、イライラしているせいだろうか。

捨てたはずの過去のことを思い出し……自分の弱さの現れような気がして思わず舌打ちをした。

ふと、時計を確認すると……そろそろ、準備をしなければいけない時間だった。

ネクタイを直し、コートを羽織って、かばんを片手に日が沈んでることを確認して外に出る。

夜とはいえど、ここ…浅草は結構栄えているため、夜とは思えないほど明るい。

目的地についたので、足を止める。

フゥー…と息を吐き、目の前のドアをノックした。

はい、という声とともに、ドアが開く。

中から、女が出てきた。

女「おかえりなさい」

そう言いながら、私の荷物を受け取る女。

私達は、一応恋人と言う関係にある。

が………これは、鬼殺隊の目をくらますためであり、私がそういう感情を目の前のこいつに抱いているわけではない。

できることならば、こんなことはしたくないが………あいつらに見つかることほど面倒くさいことはないので、仕方なくやっている。

人間とともに暮らすと言うことほど、手っ取り早く、なおかつ身を隠すのに適しているものはない。

もしバレたら……殺して食らえばいいだけの話。

女「せっかくですし…散歩がてら、外食でもしませんか?」

そう言って頬を染める女。

スッと笑顔を作って、女の額に口づけを落し、承知する。

さらに真っ赤になる女。

…………こんなことに何の意味があるのかと問いたいが……

こういうことをすれば、大抵、きちんと相手に想いがあると勝手に解釈され、疑われることはそうそうない。

外に出ると……雪が降っていた。

………あいつと出会ったのも、こんな日だった………

無意識に、そんなことを思い……そんな自分に苛立ち、また舌打ちをした。

……………なぜ…………2度もこんな思いをしなくてはならないのか。

そんなことを思いながら、女を待つ。

ようやく出てきた女の隣で街中を歩いていく。

息が、白い。

鬼なので寒さは感じないが、こういうのを見ると、冬なんだな、と感じる。

黒い手袋をした手をそっと前に出す。

ポトポトと、小さな雪の粒が落ちてきた。

そのまま、その手を降ろし歩いていく。

ふと、視界の端にうつった女に目が止まった。

驚きで声が出なかった。

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ちびリス - こゆんちゃんさん» 無惨様って…敬語何ですか…? はずかしながら、初めて知りました。すみません!!…このまま、敬語抜きで行くと思います。わざわざ言ってくださったのに、すみません!! (2020年8月14日 15時) (レス) id: 676aa3962f (このIDを非表示/違反報告)
こゆんちゃん - 無惨様が敬語をはずすとお館様感が……、、でも、話はとっても面白いです! (2020年8月12日 12時) (レス) id: dfa1a83f80 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス - コノハさん» こちらこそ、コメントしてくれてありがとうございました! 展開に悩んだりしますが…いい感じに終われるよう、頑張っていきます! (2020年8月11日 12時) (レス) id: 5f26e80ee4 (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 一緒にいられるなら嬉しいです。返事をかいてくれて有難うございました (2020年8月9日 20時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス(プロフ) - コノハさん» 納得できなかったら、どんどん言ってください!!! (2020年8月6日 17時) (レス) id: eb5ae9646b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちびリス | 作成日時:2020年7月22日 0時

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