4話 ページ5
A『門の方から、匂いがするの!庭から嗅いだんだけどね!懐かしいような感じがして…私と同じ感じがするんだよ!!あ、でも、死んじゃうかと思うくらい、怖い感じもして…悪い人でもいるのか…………マ、マ……?』
夢中で話していたから、ママの顔を見ていなかった。
気がつくと、ママの顔が真っ青になっていた。
冷や汗をかいているような気もする。
ママとの距離が、縮まるどころか、一気に広がった。
殺される
化け物
恐ろしい
そんな目で、ママが私を見ていた。
まるで、人ではない、化け物を見ているような目だった。
ああ、言ってはいけなかったのだと、ママの顔を見て瞬時に悟った。
A『…………』
ママ「!…そうなの、きっと気のせいよ。ほら、エマ達と遊んでおいで」
そう言って、頭を撫でてくれた。
気のせいなんかじゃない、
でも、言えなかった。
頭を撫でてくれた、ママの手が、小刻みに震えていた。
ノーマン「!A!!どうだった??」
A『気のせいじゃないかって、…私も、初めて門を見たからワクワクしちゃってて…気のせいだったかも』
ノーマン「…(気のせいっていう顔じゃなかったんだけどな…それと…A、元気ない)」
ノーマン「!!…A?…どうかしたの??」
A「…え?」
ノーマン「A、泣いてるよ…?」
A『!…ほんとだ』
自分で、気がついていなかった。それくらい、あの頃の私にとって、ショックな出来事だった。
もう、涙は止まってくれなかった。
A『…ふぇっ、ヒック、…わああああん』
ノーマン「!?A!?」
レイ「ど、どうした!?」
A『わあああああん、ヒック…わああん』
エマ「A!?どうしたの!?!?」
めったに泣かない私が泣いたから、3人は、大慌て。
とてもびっくりしていた。
なんでもないよ、そう言いたいけれど、止まらなかった。滝のように、流れて、悲しい気持ちが溢れて、止まらなかった。
すべて、涙と一緒に流してしまいたかった。
3人に抱きしめられ、慰められながら泣き続けた。
A『…ごめん、ヒック』
ノーマン「大丈夫だよ」
レイ「落ち着いたか?」
A『うん』
エマ「どうしたの?」
A『……怖い夢、思い出しちゃって…でも、もう、スッキリしたから、大丈夫!』
ノーマン、エマ、レイ「………」
A『そろそろご飯だよ!行こ?』
ノーマン、エマ、レイ「…うん/うん!」
121人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちびリス(プロフ) - AYANEさん» ありがとうございます!!! (2021年3月19日 17時) (レス) id: 8661e139e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス(プロフ) - ほたてさん» ありがとうございます!!最新話の方にもコメント、ありがとうございます!! (2021年3月19日 17時) (レス) id: 8661e139e0 (このIDを非表示/違反報告)
AYANE(プロフ) - 面白かったです。 (2021年1月21日 21時) (レス) id: e17d9ef78c (このIDを非表示/違反報告)
ほたて - すごく面白いです!!頑張ってください、応援しています。 (2020年9月22日 17時) (レス) id: e132879f67 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス - ネギトロ81194さん、ありがとうございます!!嬉しいです!!更新、頑張ります!!やる気スイッチ、入りました笑 (2020年3月8日 1時) (レス) id: 96b6dbc2fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちびリス | 作成日時:2019年12月4日 18時