15話 ページ17
月明かりで、透き通った水色になっている。
光の揺れ具合に合わせて、キラキラと光を反射しながら濃くなったり、薄くなったりコロコロと色が変わっていく。
不思議と心が落ち着いて、眠たくなってきた。
A『(寝よう。今なら寝れる)』
あれから3年、私達は11歳になった。
この3年、着々と脱獄の準備を進めてきた。
バレないように、ずっと、1人で。
主に情報収集と血のコントロール。
庭の奥にある塀から門、ハウスの中に至るまですみずみ調べまくった。
カメラ、盗聴器等は無し。
門は、壊せないこともなさそうだが、奥に、鬼の様な匂い、気配がうじゃうじゃ居て、門から逃げるのは辞めたほうがいい。
塀は、表面がつるつるで、ロープを準備しないと多分、登れない。
窓の格子は、蹴り破って開けられないことはないが、音でバレて、逃げるどころではなくなるだろう。
そして……多分、推測でしかないけれど、発振器のような物が体のどこかに埋められている。
このくらいしか、自力での情報収集は無理だった。
そこで、私は、自分の体を本部に売ることにした。
「人体実験の実験体」として。もちろん、タダでは売らない。
実験体となる引き換えに、情報提供を求めた。
元々、私が鬼の力のような物に目覚めたら、ハウスのことは話す。これは決まっていたらしい。
そうでないと、鬼の存在など、色々なことが矛盾してしまうからだ。
変に隠してバレ、ハウスの子達にまで知られてしまうよりも、はっきりと言い、人質をつけ、脱獄を仕掛けるなど、農園側が不利益になるような事はしないようにと約束する方が効率が良い。
実際、ハウスのことをバラさないこと。脱獄など農園側が不利益になるような事はしないこと。
もし、これらのことを破ったら、私の特に仲の良い子を即出荷させる。と言われ、約束させられた。
仲の良い子が、エマ達を指すのかは分からない。でも、誰かが犠牲になるのは明らか。だから、脱獄を仕掛けようとしている事は、絶対にバレてはいけない。
悶々と考えている時、ママを通じて、本部からこんなことを言われた。
「我々の実験体になってくれないか」と
最初は、嫌だった。
あんな奴らの為にやらなくてはいけないというのが、特に。
しかし……頭を整理していく内に、ある、得策を思いついた。
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ちびリス(プロフ) - AYANEさん» ありがとうございます！！！ (2021年3月19日 17時) (
レス) id: 8661e139e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス(プロフ) - ほたてさん» ありがとうございます！！最新話の方にもコメント、ありがとうございます！！ (2021年3月19日 17時) (レス) id: 8661e139e0 (このIDを非表示/違反報告)
AYANE(プロフ) - 面白かったです。 (2021年1月21日 21時) (レス) id: e17d9ef78c (このIDを非表示/違反報告)
ほたて - すごく面白いです！！頑張ってください、応援しています。 (2020年9月22日 17時) (レス) id: e132879f67 (このIDを非表示/違反報告)
ちびリス - ネギトロ81194さん、ありがとうございます！！嬉しいです！！更新、頑張ります！！やる気スイッチ、入りました笑 (2020年3月8日 1時) (レス) id: 96b6dbc2fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちびリス | 作成日時：2019年12月4日 18時
