百四十五つ葉 ページ8
青い閃光を纏って現れたのは一人の男。
立香が喚んだドラゴンスレイヤー、真名をジークフリート。
大剣バルムンクを片手に持ってその閉じていた眼を開けたジークフリートは、なぜか疲れた表情をしているため立香は疑問しか湧かない。
「えっと、ジークフリート。なんかその……疲れてない？」
「心配無用だマスター。俺は問題ない」
「ってよく見たら煤っぽいものががちらほらあるのだけど、本当に大丈夫!?」
「大丈夫だ。戦闘には支障をきたさないので安心してくれていい」
状態異常をきたすまでではないが、確かによく見ればジークフリートの身体中に煤のような、いやこれは焼かれたような痕がちらほらと見えている。
だが当の本人は問題ないというのだから問題ないのだろう。
なお、何故ジークフリートが煤けた状態で現れたのか。
それの理由は至極簡単。
彼が第五特異点へ来る前のカルデアにて、自分が喚ばれなかったことに対して文字通り嫉妬の炎を燃やした清姫によって焼かれたのだ。
瞬時に気付いた他の契約中のサーヴァントが鎮火及び清姫を取り押さえているので、今のところカルデアでは大きな被害はない。
知ってか知らずか、それとも察してか。
苦笑いを浮かべながら共闘の挨拶をするエウェルに、ジークフリートも一つ頷き共に外へと出て空を見上げた。
「ここではレジスタンスの方達が多い。極力彼等への被害を抑えたいと考えているのですが、ジークフリート様はどうでしょうか」
「俺もそれは考えていた。だが、相手は竜種だ。飛行能力がある相手に被害をなくすのは難しい。ましてや相手は九体ならば、建物の倒壊は多少なりとて目を瞑らないといけないだろう」
「ならば、やはり」
「あぁ、場所を移すしかない」
晴れ渡る青空を背景に急速に降下してくるワイバーン九体から目を逸らすことなく、二人は意見を述べ合い互いの考えが同じであることを理解し、室内にいる立香達へ向かって声を掛けた。
「立香様、少し場所を移します。盾のお嬢さん、キャスター。立香様とバーサーカー、ラーマ王の側で護衛をお願いいたします」
「Aさんとジークフリートさんお二人で相手をされるのですか!?」
「問題ありませんよ、盾のお嬢さん。私はともかく、ジークフリート様は竜退治のエキスパートです。ワイバーン相手でも余裕でしょう」
「余裕かどうかはわからないが、それでもドラゴン相手ならば俺は有利をとれる。それはもちろん、クラス有利を取れるアサシンも例外ではない」
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翔べないペンギン(プロフ) - 灰かぶりさん» コメント及び応援ありがとうございます。この辺りの話を確りと考えていなかったためにかなりスローペースでの更新になりますが、気長にお待ちいただけると非常に嬉しいです。灰かぶり様も最近寒暖差が大きいですのでお身体をご自愛ください。 (2023年2月8日 18時) (
レス) id: 59a8ce4908 (このIDを非表示/違反報告)
灰かぶり(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました。言葉遣いが丁寧で、読んでいてとてもわくわくしました！Fate関連の作品は少ないですが、これからも楽しみにしております。お身体にお気をつけて。応援しております！ (2023年2月8日 10時) (レス) @page17 id: 54c03ac678 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 夢プリンさん» 前回に続き今回もコメントをありがとうございます。御存知でしたか。仰るとおり、クー・フーリンの結婚のお話っぽくしております。自己解釈・捏造・御都合なんでもこいな展開になりつつあるうえ更新もまばらになると思いますが、完結までお付き合いいただけると幸いです (2022年11月14日 18時) (レス) id: 05fbcee79b (このIDを非表示/違反報告)
夢プリン(プロフ) - うわあぁぁ！！クー・フーリンの結婚ですね！めっちゃ好きです！！ (2022年11月14日 12時) (レス) @page15 id: 0c2c417461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2022年8月28日 0時
