百四十四つ葉 ページ7
嘆きながら治療をしていたナイチンゲールだが、ジェロニモの言葉に顔だけそちらを向く。
もちろん目線は少年──ラーマの傷口から外してはいないがジェロニモが尋ねた内容はナイチンゲールも思っていたことだ。
『彼の伴侶であるエウェル姫がいる手前、言うのは憚れるのだけど』
「気にせずどうぞ。ドクター・ロマニ」
『では、といきたいところだけど、気を付けてくれ！ 上空より魔力反応を確認！』
ロマニの言葉に一同外を見る。
野次馬の武装兵が数名、空に何かとあると騒いでいた。
それは物凄い速度で立香達にへと向かってきているらしい。
数秒後、それが九体のドラゴン種であることが武装兵達の目視でも確認できる程にまで近付いてきている。
「敵か！ ならば余も」
「なりません！ ただでさえ今している治療でかろうじて死の速度を遅くしているというのに、戦闘などもっての外です！」
「だが！」
「だがも何もありません！ 生憎私は患者の治療に忙しい。あなた方で対処をお願い致します」
どこかで見た光景に、エウェルも立香もマシュも戦闘前であるに関わらず苦笑いを零した。
つい先日、いやつい数時間前までエウェル自身がラーマと似たような状況にいたため。
『敵性反応、詳細確認！ ワイバーン九体！ クラスはお察しの通りライダーだ！』
「……私の出番のようですね」
ロマニのサポートによって、敵がライダークラスであることがわかる。
相性の関係上、ライダークラスに対してアサシンクラスは攻撃有利、防御有利となる。
うって変わってキャスタークラスであるジェロニモはライダークラスに対して攻撃不利、防御不利。
手のひら大ある針を構えたエウェルが主体となって動くべきだろう。
ただし、彼女自身はそこまで攻撃力は高くなく。
加えて。
「ただ、私は今現在宝具を使えません。なので可能ならばもう一人、呼んでいただけると助かるのですが可能でしょうか立香様」
申し訳なさそうに立香へといったエウェルの言葉に、わかったと頷いた立香は誰を呼ぶかと考えた。
彼の耳に青い槍兵の訴えが聞こえてきた気がしたが、気のせいだろう。
相性やスキル等を考えるのならアサシンクラス。
しかし、カルデアで立香に力を貸してくれているアサシンのサーヴァント達は対人宝具のみ。
九体のドラゴンを相手するならば、エキスパートを呼ぶべきだろう。
となれば、呼ぶ相手はもう決まった。
「来てくれ！ ジークフリート！」
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翔べないペンギン(プロフ) - 灰かぶりさん» コメント及び応援ありがとうございます。この辺りの話を確りと考えていなかったためにかなりスローペースでの更新になりますが、気長にお待ちいただけると非常に嬉しいです。灰かぶり様も最近寒暖差が大きいですのでお身体をご自愛ください。 (2023年2月8日 18時) (
レス) id: 59a8ce4908 (このIDを非表示/違反報告)
灰かぶり(プロフ) - とても面白くて一気読みしてしまいました。言葉遣いが丁寧で、読んでいてとてもわくわくしました！Fate関連の作品は少ないですが、これからも楽しみにしております。お身体にお気をつけて。応援しております！ (2023年2月8日 10時) (レス) @page17 id: 54c03ac678 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 夢プリンさん» 前回に続き今回もコメントをありがとうございます。御存知でしたか。仰るとおり、クー・フーリンの結婚のお話っぽくしております。自己解釈・捏造・御都合なんでもこいな展開になりつつあるうえ更新もまばらになると思いますが、完結までお付き合いいただけると幸いです (2022年11月14日 18時) (レス) id: 05fbcee79b (このIDを非表示/違反報告)
夢プリン(プロフ) - うわあぁぁ！！クー・フーリンの結婚ですね！めっちゃ好きです！！ (2022年11月14日 12時) (レス) @page15 id: 0c2c417461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2022年8月28日 0時
