三十四つ葉 ページ36
それはフランスの王妃であり、白百合の君であるマリー・アントワネットである。
彼女は立香が辿り着くよりも先にキャスターの前に立つと彼女の頬に手を添えて。
「……」
「これぐらいでよろしくて？」
にこりと笑んだマリーに、キャスターは唖然としたまま回答ができないでいた。
加えて覚悟を決めていた立香はというと、咄嗟にマシュの方へと振り返り彼女達の百合の花が咲き乱れる光景を大切な後輩に見せないようにと両腕を振って、必死に壁になっていた。
だが悲しかな、微妙に角度がずれていたため立香の努力は無駄に終わっている。
「……」
確りと目にしてしまったマシュは、恥ずかしそうに顔を赤らめて目線を少し下げていた。
しかしその表情には少しだけの安堵が見えるのは、彼女の周囲にいたロマニとダ・ヴィンチのみしか気付かないだろう。
「ま、マリー？」
間近で見せ付けられてしまったルーラーのジャンヌも、顔を赤らめつつも名を呼べば何を勘違いしたのか王女はジャンヌにもと顔を寄せてくるではないか。
「いいえ、そうではありません。そうではないのですマリー」
「遠慮なさらなくてジャンヌ」
「遠慮ではなくですね！」
キャスターに肩を貸しているため移動範囲が狭い。
開いている片手でマリーへ差し出すが絡め取られそうになり。
「すみませんランサー！ 彼女のことをお願いいたします！」
急いでキャスターをランサーに預けるとマリーから逃げるように、こちらの様子を見て色々意見を言い合っているサーヴァント達の方へと走っていったのである。
もしこの場にかの有名な音楽家がいればまだマリーを止めることは可能だったかもしれない。
だが現状彼は立香の声に応えておらず、早々に彼を呼ぶ必要性があるだろう。
一方キャスターを任されたランサーはというと。
「おいセイバー、やめとけって」
「いいえ、貴方に任せては彼女が可哀想です」
状況を見ていたらしい。
セイバーがキャスターを奪い去るように抱え、いや背負っていた。
大幅に身長差があるためキャスターに負担がいっているが、生憎キャスターはいまだに放心状態のため気付くことはないだろう。
後方では二人のジャンヌにベーゼをしようとしているマリーと、それを止めようとしている声が似ているアーチャーとセイバーのジークフリードがいる。
キャスターのジル・ド・レェに至っては恍惚とした表情でジャンヌ達を傍観。
前方にはマシュに今見たことは忘れるようにと言っている立香が。
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翔べないペンギン(プロフ) - ねこみや梓さん» 御指摘ありがとうございます。仰る通り陣地作成ですね、大変失礼いたしました。急ぎ訂正いたします。 (2019年10月18日 17時) (
レス) id: f556686a0b (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 設定のクラススキルのところ、陣地製作じゃなくて陣地作成じゃないですか？ (2019年10月18日 17時) (レス) id: a8080232a4 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 山田さん» ご指摘ありがとうございます。確かに、おっしゃる通り一部以上の引用をしてしまっておりましたl。御不快にさせてしまい申し訳ありません。一度話全てを非公開にして話を練り直しいたします。 (2019年8月31日 14時) (レス) id: fa8482574b (このIDを非表示/違反報告)
山田 - FGOの二次創作ガイドラインに目を通していますか？一部引用を超えたシナリオの使用は禁止されています。 (2019年8月31日 13時) (レス) id: 2bb97616f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2019年7月28日 19時
