アイを伝えたい

花火 ( 緑 ) ページ10

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「 … とも、外出許可取り消しやって 」




いつもの朝の通学路、
隣の家のハイテンションボーイ大毅が珍しく落ち込んでた。

訳を訪ねてみると、寂しそうに呟いて。







大毅とともくんと私。
家が近い幼馴染の私たちは、小さい頃からいつも一緒だった。

大毅に至っては保育園から高校生の今まで、ずっと一緒。

ふたりは東京から引っ越してきた私に色々なことを教えてくれた。









… ここにともくんが居ないのは、彼が入院しているからで。



中学生の時、心臓に病気が見つかって、
走ることや踊ることが段々出来なくなっていった。

体を動かすことが大好きな彼にとっては、
本当に辛い出来事だった。






" 心臓が成長に追いつかなくなった "

ついには学校にも通えなくなって、
今は病院で長い長い入院生活を送っている。









彼がそんなことになっても、私たちの関係は変わらない。
学校帰り、暇があればいつも大毅と一緒に病院に行っている。

たわいもない話しかしないけども、
ともくんの笑っている顔が見たかったから。









最近調子の良い彼が夏祭りに行きたいと言いだして、
「 花火が見たい 」ととても楽しみにしてたのに。









… 頑張ってたのに。

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