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食堂にて ページ16

午前中の講義も終わり、食堂で

「……だから、あの時の問4は副詞使えってこと」

「はー……さすが女子主席、ようやく納得いった!」

簡易的なもので昼食を済ませたAは、特にやることも無く、萩原に質問された講義内容についてを話していた。

「降谷もそうだけど、新宮もだよな」

隣の卓の男子生徒の言葉に、顔を上げる。

「君ら2人、見た目からして…」

「ペラペラなんだろ?」

「まぁそれなりには」

話を聞いていなかったから、なんの事だと首を傾げる。

「さすが金髪のハーフに天才帰国子女!」

「教官より英語できんじゃね?」

ああ、英語についてか。

だが残念、できるのはフランス語で英語はそこそこだ。


そう思っていると、すぐ横でカツ丼を食べていた班長が立ち上がり

ガッ、と、その男子生徒の胸ぐらを掴んだ。


「おい!!人を見た目で決めつけてんじゃねぇよ!!

それに……爪楊枝なんかくわえていきがってんじゃねえ!虫唾が走る……」


突然、鬼のような剣幕で怒鳴った班長に思わず、唖然とした。
すみません!と慌ててそいつが謝ると

「まぁわかりゃいいんだ…次から気ィつけろよ!」

と、いつものにこやかな笑顔にかわり、席へと座り直した。

「ふっ……ふふ」

その切り替えの速さに思わず笑いが零れる。



「なぁ、班長……アンタもしかして………

降谷ちゃんの事好きなんじゃねーの?
掃除の時も妙に庇ってたし……」

「ぶはっ」

「はぁ!?」


萩原のその発言に、こらえていたのに、堪らず吹き出す。
ゼロはと言うと、流れ弾を食らって違う意味で吹き出していた。


ヒロ、君はなんで顔を赤くしてるんだ。


「いいんだぜ?隠さなくても……俺、そーいうの気にしねぇし…」

「んなワケねぇだろ!?

俺、彼女いるし!!」

「「え?」」

5人の声が揃う。

班長に、彼女さんが居る?

「「ええええええええ!!!?」」


「うっるさ!」

驚いて叫ぶ同期4人を横目に耳を塞ぐ。

まあ、確か班長もこの4人とおなじ22。
大学を出ているのなら、彼女くらいいてもおかしくは無いか。

「それホントかよ班長!」

「なれ初めは!?名前は!?その子可愛い!?」

「……彼女いるんだ」

「なんか意外だな」


「そういう君らこそ、彼女居ないの?」

「「………」」


おい、黙るな。




「……あ!でも俺、陣平ちゃんの初恋の相手なら知ってる!!」

「えっ、詳しく!」

「黙れパツキン、萩テメェそれ以上喋ったらブッ殺す!」

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しゃ〜け(プロフ) - 早桃さん» 早桃さん、コメントありがとうございます〜!!!面白行っていただけてもうめちゃくちゃ嬉しいです!!頑張って更新していくので、今後も是非よろしくお願いします〜!! (2022年12月27日 1時) (レス) id: 8454d3df8d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - すっごい好きな作品です!面白い!これからも無理せずに更新頑張って下さいね!応援してますぅぅぅ! (2022年12月26日 12時) (レス) @page37 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃ〜け | 作成日時:2022年12月19日 2時

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