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深夜の遭遇 ページ2

静かに扉を閉めて、中庭へ向かう階段を降りる。
4月も半ばに差しかかる前とはいえ、まだ冬の気温を残した時期だ。

肌を撫でていく冷気に小さく息をついた。

ギシギシと音を立てる廊下を進んでその先

「……居た」

「…あ?」

壁にもたれ掛かりながら凄んでくるのは、黒髪で天パの男。
確か昼間の入校式でも見た顔だ。

一般的な意見を述べるのであれば、彼は確かにイケメンだと言われる部類だろう。

だがその顔には擦り傷やらアザやら。

さらにぐしゃぐしゃになった髪には、土埃やどこでつけたのか、花びらが乗っている。

「…んだテメェ」

余程興奮していたのか、息は荒く、目が座っている。

「こっわ」

そう口にするが、彼女……Aは一切表情を変えることなく、その威嚇するような顔面に手にしていたガーゼを放り投げた。

彼…松田陣平は思わぬ差し入れに目を見開くが、すぐに

「なんのつもりだ」

とまた睨みつけてくる。

しかし、彼女はまた表情を変えず「もう1人は?」と聞いた。

「それ、俺に聞くか?」

「一緒に居たんだろ?」

「チッ………知らねえよ」

「そう」

「しょうがない」と、松田の前に立つと

「いっでででで」

「うるさい」

腕を掴んで無理やり肩に乗せる。

「てめぇ余計なことを……!!」

「部屋はどこ?」

「俺は1人でも歩ける!」

「悪いが、初日から反省文なんて無駄なもの、私はごめんだ。」

聞く気がないと返すように言葉を重ねて答える。

「けっ……」

「早くしろ、それとも巡回に見付かりたいと言うなら置いていくが?」

「…………奥、そっちだ」

了解、と返す代わりに足を進める。


しばしの無言。

松田が足を止めたところで、同じように立ち止まる。

部屋のドアを開け、中になだれ込むように倒れた松田を上から見下ろし、Aは小さくため息をついた。

「朝から外周だ。とっとと寝るんだな」

「待て」

踵を返したところで、呼び止められる。

寝転がったまま、松田は「お前、所属は」と短く尋ねた。

「…同じだ」

「は?」





「お前と同じ、鬼塚教場。」

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しゃ〜け(プロフ) - 早桃さん» 早桃さん、コメントありがとうございます〜!!!面白行っていただけてもうめちゃくちゃ嬉しいです!!頑張って更新していくので、今後も是非よろしくお願いします〜!! (2022年12月27日 1時) (レス) id: 8454d3df8d (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - すっごい好きな作品です!面白い!これからも無理せずに更新頑張って下さいね!応援してますぅぅぅ! (2022年12月26日 12時) (レス) @page37 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃ〜け | 作成日時:2022年12月19日 2時

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