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会社で無心で資料を作り続ける日々が続いた。
会社では、今まで以上の仕事さばきを褒められたが、私の気分は落ちる一方であった。
今までなら、岸に一目でも会いたくて、遠くからでも彼の姿を見れたら幸せで、声が小さく一瞬聞こえただけで嬉しかったのに
それが今は、岸ではなく、内田さんのことばかり気にしてしまう。
岸と一緒にいるのではないか、連絡を取っているのではないか、会議でワザと近くに座っているのではないか、本当は分かっているのに岸と話したくて色々質問しているのではないか
…彼女の行動は、全て計算なのではないか。
どんどん彼女が悪く見えてきて、そう見てしまう自分にも嫌悪感を抱く日々。
「Aさん!悪いんだけど、この資料とこの資料を印刷して隣の部署の青木さんに持っていってもらってもいい?!」
「はい、分かりました」
「助かる!ありがと!」
上司から受け取ったメモを手に、重い腰を上げて資料室に向かう。
棚の文字を辿りながらお目当ての資料棚に辿り着くと、その大きな棚を見上げた。
「取れない…」
すると思い出す、岸の言葉。
“ これからは俺を呼べよ?な?”
資料棚と彼に挟まれて、あまりにも近かったあの瞬間。
“ あっぶねぇ〜… ”
額にほんのりと当たった彼の鼻。
「…」
私は資料に向かって背伸びをし、手を伸ばした。
指の先に触れたぶ厚い資料を、力を込めて引き抜いた。
するとそれは案の定、頭からそれが降ってくる。
私はギュッと目を瞑って、その鈍痛を感じた。
「いった……」
転がった資料を抱いて、私は資料室を出た。
指定された資料を頼まれた数だけ印刷し、ミスが無いか数度確認して、ヒリヒリと痛む首元を感じながら隣の部署へ急ぐ。
「青木さん、持ってきました」
「お!ありがとう!
ほんっと助かったよぉ、はい、これあげる」
「嬉しいです、いただきます」
「どういたしまして♪」
青木さんに軽く頭を下げて、その場を去る。
ちらりと見た岸のデスクには、彼は居なかった。
向かいのデスクには内田さんはいた。
よかった、どこかで2人で一緒にいるなんてことがなくて。
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ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます! (2020年6月16日 23時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 後輩ちゃんに敵意が出てきました(笑)主人公ちゃんがんばれ!岸くんは怪我とか元気ないの気付けるのに…ちょっと惜しい!気付いてあげて!! (2020年6月15日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» 焦ったさを伝えられてよかったです!!いつも温かいコメントありがとうございます、今後もよろしくお願いします!^ ^ (2020年6月15日 19時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - まさかのすれ違いー!!!ものすごく焦れったいです!岸くん玄樹くんや後輩ちゃんじゃなくて主人公ちゃん第一に動いてあげて!!どうなるのか今後も楽しみです♪ (2020年6月14日 17時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございます!お待たせしてすみません(汗) 楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです^ ^ (2020年6月14日 15時) (レス) id: 8c76b61c28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ash | 作成日時:2020年5月17日 11時