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「望、裏のケース一緒に運んでくれへん?1人じゃ持てへんねん」

『うん、いいよ』

「ちょっと裏から酒のケース持ってくるわ」





お酒を飲み始めて、数十分して淳太と小瀧君がお店の裏にお酒を取りに行った。


お店のホールにいるのは隣に座る照史と私だけ。





「Aってさ」

「んー?」





照史はこっちを見ずにグラスをクラクラと回している。





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「望のこと、好きなんやな」





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しっかり聞こえてきた言葉に、私は何も返さずお酒を一口飲んだ。


照史の言葉に特に焦りもない。


照史は観察能力に優れていて、見ていないようすごく人を見ている人だ。


だから、きっと照史にはバレると分かっていた。






「…やっぱり?」

「やっぱりって何やねんw」

「…正直、恋に落ちた感覚は無かったから」





本当にいつから好きだったのかさっぱり分からない。

こういう話をしている今さえ、自覚しているのかも微妙だ。



妙に冷静なんだ。



あー、やっぱり好きなんだ。とまるで他人事のようで。






「小瀧君と連絡する機会があったんだけどね」

「うん」

「その時職場にいたんだけど、濱田先輩に、いいことあった?って言われたの」





あの時濱田先輩に言われた

『柔らかい顔してる』

の言葉で、自分の気持ちに何となく気がついた。





「この私が職場で柔らかい顔してたんだって、嬉しそうにしてたんだって」

「へぇ、Aがか。珍しいやん」

「ね。ほんと珍しい。それを聞いた時に、妙に心がスッとしたんだよね」





グッとお酒を飲む。


グラスを置いたタイミングでこっちに振り向いた照史と目が合う。






「望もAに懐いとるし、付き合えるんやない?」

「…付き合わないよ、照史知ってるでしょ」






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ash(プロフ) - るいさん» 嬉しすぎます…ありがとうございます…!!一生懸命書きますのでこれからもよろしくお願いします…(泣)るいさんからのコメントこれからも心からお待ちしております!! (2019年6月7日 22時) (レス) id: b40656dd38 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 間違いなく、わたしが今1番大好きで更新を心待ちにしているお話です!これからも楽しみにしています(*^^*) (2019年6月7日 22時) (レス) id: d1e23dd89a (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - さきたろさん» まとまりがあるかがとても不安だったのでさきたろさんのお言葉がすごくすごく嬉しいです(T T)本当にありがとうございます!こちらこそお忙しい中読んでくださりありがとうございます!さきたろさんからのコメント心からお待ちしております! (2019年5月14日 19時) (レス) id: 27789ffdf4 (このIDを非表示/違反報告)
さきたろ - コメント失礼します。この作品すごく好きです!とても面白くて1からノンスットップで拝読しました。文章にまとまりがあり、読みやすいです!お忙しいと思いますが更新頑張ってください!応援しています! (2019年5月14日 10時) (レス) id: fdeb90d7fb (このIDを非表示/違反報告)
ash(プロフ) - 一波さん» ありがとうございます!!期待に応えられるように頑張ります…!!また一波さんからのコメント心からお待ちしております!! (2019年5月13日 0時) (レス) id: 27789ffdf4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ash | 作成日時:2019年5月12日 18時

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