第48話 愛され過ぎも問題だ ページ49
NOside
あまりに馬鹿げたこの大惨事にAは驚きと呆れで顔を引きつらせる。
貴『男ってのは分からねえな…』
そうAが呟いたとき、遠くから聞き覚えのある声と名前が聞こえた。
ｱｲ「茉希さんしっかり！！」
桜「おい茉希大丈夫か！！？」
声のする方を見れば、顔を真っ赤にして倒れる茉希とそれを支える桜備達。
森「…女も、倒れてるけど？」
貴『……………』
Aの人気が男だけに留まらないと言う事忘れてはならない。
貴『こんな色気のないパンツが好きだなんて物好きな奴等だな…』
森「お前そういうの平然と言うの良くねえと思うぞ…」
Aの発言に顔を赤くしながら指摘する森羅。
すると地べたからまるでAの疑問への返答のようなうわ言がボソボソと聞こえてきた。
「ボクサーパンツが一番着てそうでいい…」
「逆にくまさんとか普通に可愛いのとか自主的に着てて欲しくない…」
「寧ろそこから俺の選んだパンツ履かせたい…」
森「やばいやつしかいねえのか」
気持ち悪い呟きを続ける死屍累々達に森羅がドン引いてるとピンポンパンポンと、スピーカーから放送がかかった。
「……えー…間もなく競技開始の予定…でしたが参加者、及び運営者の過半数がノックダウンされたので、大会開始は〇〇時に変更します…少々お待ちください…」
そんな予定日変更の放送に森羅達は顔を見合わせて苦笑い。
まさかラッキースケベからこんな事になってしまうとは。
森「お前の人気やっぱおかしいわ…」
貴『…嫌われるよりはマシ…だろ？』
森「こんな大惨事になるくらいなら嫌われたほうがマシだわ」
二人がそんな話をしていると、ふと、眼帯の男が重たい口を開いた。
男「…森羅隊員と言ったね」
その声にはっと彼を見れば、どこか冷たい目線が突き刺さる。
男「年間に何件の火事が起こるか知っているかね？
申し訳ないが十二年も前の事は覚えていないな」
貴『(…十二年の、火事)』
男の言葉を聞いて、ピクリと彼女の眉が動く。
十二年前の、森羅の家族が死んだ火事
その話は随分前から森羅から聞いていた。
聞いていた、だけなのだが
男「すまないが他をあたってくれたまえ」
そう立ち去る男の言葉が、どうにも嘘に聞こえて仕方がなかった。
それは森羅も同じで
森「(何か隠してねェか…？)」
そう、問い詰めようと口を開いた瞬間、Aに肩を掴まれた。
貴『やめておけ。これ以上聞いたって意味はねえよ。』
そう呟く彼女の表情は、前髪で隠れて見えなかった。
第49話 目的地までひとっ飛び！→←第47話 美女のスケベで大惨事
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ふたば(プロフ) - この作品とても面白くて大好きです！夢主ちゃんのスパダリっぷりに思わずキュンキュンしてしまいます笑これからも執筆頑張って下さい✨ (2021年10月25日 0時) (
レス) @page50 id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 18時) (レス) @page2 id: cc011a7ffe (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 色々ありますよね、大丈夫ですよ！ (2021年9月20日 0時) (レス) id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2021年9月18日 20時
