第34話 謝罪パラダイス ページ35
NOside
Aが全ての皿を洗い、しまい終えた頃
茉「あの、A…」
茉希が気まずそうに厨房に顔を出した。
貴『………何か？』
戸棚をパタンと閉めて笑うA。
…目は少しも笑っていない。
茉「えっと…その……」
すみませんでした！！
そう言って茉希は勢い良く頭を下げる。
意外と早かったなと思いながら軽くため息をつくA。
Aはここで別にいいですよと答えるほど甘くはないしなんのことですかと尋ねるほど意地悪でもない。
貴『私、自分の事詮索されるの嫌いなんですよ』
しつこい人も嫌いです。
そううんざり顔で見つめるA。
茉希は本当に申し訳なさそうにすみませんと呟く。
そんな茉希にAはため息をつきながらでもと言って近づいた。
貴『他人の恋バナなら嫌いじゃないですよ。昔からよく恋愛相談とか受けてましたし。』
そう言って茉希の手をぎゅっと握ってニッと柔らかく笑った。
まるで泣いてる子を宥めるように笑うA。その笑顔は見惚れるほどに綺麗で、
茉「………あ、ありがとうございます…」
暫くぼうっとしてしまった茉希は赤面をしながら顔を逸した。
茉「(が、顔面偏差値が高すぎる…！)」
そうぽぽぽっと照れる茉希をニコニコ笑いながら見つめていると扉の向こうからふと視線を感じた。
森「………」
ア「……」
どうやら心配…というより好奇心に勝てず覗きに来たらしい森羅達が微妙な顔でこちらを見つめていた。
どうやらAがあまりにもあっさりと事を収めた事が不満らしい。
そんな森羅達に向かってAは…
ドヤ顔でイヤな笑みを浮かべてやった。
森/ア「「！！」」
茉「？ どうしたんですか？」
貴『いえ、なんにもないですよ』
茉希がこちらを向いた瞬間に柔らかい笑顔に戻るA。
流石確信犯タラシである。
森羅達は悔しそうな顔をして去っていった。
その後、もう嫌がってるのに詰め寄るようなことはしないでくださいねと忠告してAは一足先に事務室へと向かった。
特にどこかに行く用事もなくそのまま事務室へと向かうA。
ガチャッと扉を開け部屋に入ると筋トレをしていた桜備が早いなと驚いてダンベルを置いた。
貴『いえ、ミーティング前にさっきの事謝っておこうと思いまして。』
桜「あ、あぁ…その事か…」
苛ついてたとはいえ流石に言い過ぎましたと頭を下げるA。
いやまぁそうだなぁ…と桜備は気まずげに呟いた。
第35話 読めぬ心で彼女は笑う→←第33話 どうにも合わないこの組織
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ふたば(プロフ) - この作品とても面白くて大好きです！夢主ちゃんのスパダリっぷりに思わずキュンキュンしてしまいます笑これからも執筆頑張って下さい✨ (2021年10月25日 0時) (
レス) @page50 id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 18時) (レス) @page2 id: cc011a7ffe (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 色々ありますよね、大丈夫ですよ！ (2021年9月20日 0時) (レス) id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2021年9月18日 20時
