第32話 相手をフるなら思い切り ページ33
NOside
ちゃんと水もかぶったし完全確認したからと慌てて弁明をする桜備。
人命救助のためだから！と焦りながら説明をする。
桜「一般消防だった時なんだがその日は非番で中に子供が入ってったって言ってたからつい…」
火「相変わらず危なっかしい人ですね」
昔の話なんだってば…と恥ずかしげに呟く桜備。
けれどそれよりも気になるのは何故Aがその事を知っていたのか、だ。
桜「なんでお前は俺が生身で火事場に入ってったの知ってるんだ…？」
貴『いや別にアンタならやりそうだなと。』
Aの言葉に桜備はビシッと固まる。
つまりAはあたかも目の前で入って行ったのをみたかのような口ぶりだったにも関わらず全くの適当だったというわけである。
貴『でもまぁやるだろうなという確信に近いものはあったんで。
でなきゃあんな重そうな装備持ってまで鎮魂しにいくような馬鹿はいませんよ。』
桜「今さらっと俺を貶さなかったか？」
貴『無能力者が焔ビトに立ち向かおうだなんて馬鹿以外の何があるんです？』
桜「なんかさっきから俺へのあたりが強くないか？」
貴『正直な感想ですよ？』
桜「そっちのがもっと辛いんだが」
あまりに辛辣なAに桜備が心に傷を負いそうになっていると隣に座っている森羅からコソッと大丈夫ですよと耳打ちが来た。
森「Aは割といつもああで、告白してきた奴をこっ酷くフる恋愛大嫌い人間なんで。」
桜「なる…ほど…？」
何でも本当に恋心がボッキリ折れるくらい酷く否定されてAのファンクラブを抜ける人も多いらしい。
一部では過去に恋愛絡みのトラウマがあるんじゃないかともっぱらの噂らしい。
森「そういうわけなんで…」
桜「うん…いや…それはまぁ分かったんだが…
告白してもないのにこっ酷くフられる俺の気持ちも考えて欲しい。」
森「それはもうなんかお疲れ様です」
何も悪いことをしていないのにニコニコと罵倒される桜備。
かわいそう以外の何物でもない。しかしここで桜備が何を言っても意味はないのだ。
………なぜなら言い出しっぺは桜備ではなく茉希なのだから。
貴『まぁそもそもとして自分よりガタイいい人好きじゃないんで全てに置いて一番ナイですね。
分かりましたか？茉希先輩。』
ニコッと笑顔でAが尋ねる。
今までの怒号の否定。それは茉希を論破するためのものだったのだから。
ここで茉希はすみませんと肯定しなければならないのだが………
茉「そこまで否定するということは逆に何かあるんじゃ…！？」
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ふたば(プロフ) - この作品とても面白くて大好きです！夢主ちゃんのスパダリっぷりに思わずキュンキュンしてしまいます笑これからも執筆頑張って下さい✨ (2021年10月25日 0時) (
レス) @page50 id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 18時) (レス) @page2 id: cc011a7ffe (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 色々ありますよね、大丈夫ですよ！ (2021年9月20日 0時) (レス) id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2021年9月18日 20時
