3の型 ページ3
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目が覚めると、其処は知らないところだった。どこを見ても真っ白、としか言いようのない空間。
「なんだここは。」
私はさっきまで鬼滅の刃を読んでて、その後コンビニまでアイスを買いに行った筈。
なのに今いるところはコンビニな訳がなく、勿論私の部屋でもない。
『ここは時の狭間だよ。目が覚めたんだね。』
「なにこのイケボ。突然鼓膜に響いたんだけど。」
天に召されるほどのイケボだわ。イヤホン大音量でイケボを堪能した時並みの響きようだったわ。どこぞの声優だ。
声の主を探し辺りを見回すが、真っ白な空間しか目に入らない。顔はイケメンなのか。どうなんだ。
『嗚呼、僕のことは君からは見えないよ。』
「一人称は僕なのですね。素敵です。」
『ははは。君は死んでもすごい呑気なんだね。』
「そうなんです、よく呑気と言われますけど…………………………え????????」
イケボの主は今なんと?私が死んだと?お亡くなりになったと???仰ったのですか????
『?覚えてないのかい?君は交通事故で亡くなったんだ。アイスを呑気に食べながらね。』
「………うそじゃん思い出したよ。めっちゃ鼻歌歌いながらアイス食べてたよ。」
『ふふ。本来ならね、死んだ人は天国か地獄へ行くんだ。』
「ふ、ふむ……」
『だけど君は死ぬ寸前までトラックに気づかず笑顔でスキップしながら鼻歌歌ってたでしょ?
何だかその間抜けな最後を見て、死後の世界に連れて行くのは可哀想に思えたんだ。』
「要は滅多に無い程の滑稽な死に方だったと言うことですね。」
ははは、と空笑いをするのはやめろ。イケボの貴方様でもやめなさい。
めっちゃ恥ずかしいじゃん。死が迫ってるのに私ったらめっちゃ呑気だったじゃん。
『君は、もう一つの世界ってあると思うかい?』
「もう一つ?」
『そう。君が歩んできた世界とは全く違う、もう一つの世界。もしその世界に転生できるとしたら、君は行く道を選ぶかい?』
「」
…………て、転生モノきました。
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい…しのぶちゃーん (11月4日 10時) (レス) @page39 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 原作まんま!ということは!しのぶちゃぁぁぁぁん!((T_T))更新頑張ってください! (2021年4月7日 23時) (レス) id: 587626ec74 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 続き、がんばってください!待ってます!良かったです! (2020年8月22日 10時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
はーちゃん - 素晴らしい作品です。! (2020年3月19日 22時) (レス) id: 3ad67a8a12 (このIDを非表示/違反報告)
りうぉーり(プロフ) - 原作まんまってことは、、煉獄さん。(T . T) (2020年3月4日 2時) (レス) id: 82dc9ef354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セラ | 作成日時:2019年9月16日 11時