頼れる先輩は。【センラ】

先輩。-27- ページ28

『坂田先輩は悪くないですよ。』



だって悪いのは私。
坂田先輩を無視した私。



私が悪いんだ...



坂「Aは悪くない！」



え。



坂「Aはいじめられてたんやろ？
それなのに、なんで自分が悪くなんねん。」



『だって、私...坂田先輩のこと...』



坂「俺がAに無視された時は俺、嫌われたんかなって思った。」



『私が坂田先輩を嫌いなんかなりませんよ...』



むしろ、私が嫌われてたと思う。



坂「うん。多分、俺のためにしてくれたんだと思った。でも、ごめん。気づくの遅かったよな。」



坂田先輩が私の所へ近づいて...



坂「辛かったよな。」



私の髪を優しく撫でてくれた。



『あっ...髪の毛濡れてますよ...』



坂「こんくらい大したことないから大丈夫や。
おいで？言いたいこといっぱい言いな。」



そういって坂田先輩は私を抱きしめた。



あの時の想いが込み上げてくる。



『辛かった...坂田先輩と話したかった。
でも、話したらまたいじめられる。それが怖くてできなかった...』



『坂田先輩に...助けて欲しかった。』



私はいつ間にか泣いていた。

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