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仕方なく下がって人だかりが消えるのを待つ。
「あたし一之瀬くんと同じクラス!!」
「最悪〜! 一之瀬くん隣のクラスじゃん……」
なんて女の子たちの声もいっぱい聞こえてくる。
はぁ〜……不安になってきた。
「ほらほら、落ち込まない!
人減ってきたし見にいこ?」
慰めてくれる結奈に頷いてクラス発表をにいく。
「あたしB組だ」
「え、私は!?」
結奈がB組。慌てて私も探す。
「あっ、私もB組!」
「一緒じゃん! 今年も一緒でよかった〜」
ホッとしたように笑う結奈につられて私も笑う。
「そういえば一之瀬くんは?」
ハッとしてまたクラス表を探しまくる。
“い”だから上の方だよね……って、B組にない!
はまた違うクラスかぁ……。
「ねぇ、A?一之瀬くんD組だって……」
落ち込んでる私に結奈が遠慮がちに声をかける。
D組って……隣でもないから体育もかぶらないよ〜!
「まぁ、そんな落ち込むな!
さ、新しいクラスいこ〜」
私を励ますように明るく言った結奈に、いつまでもウジウジしてられない……と思って元気に頷いた。
「2年生って修学旅行あるよね?
どこ行くのかなー?」
「んー、なんかね。
北九州と沖縄と大阪と北海道から選ぶらしいよ?」
教室に行きながら結奈と色々はなす。
やっぱり結奈と話してたら落ち込んでた自分がバカに思えるから不思議。
2−Bについて、結奈がドアをあけて、続いて私もはいる。
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