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「だって、先生に対して敬う気持ちなんてないもん」


私は正直に答える。


「お前、先生に向かって酷いな…」


室内は暗くて、先生の表情がどんなだったかはわからない。

「やっぱり今帰ってきたばっかなんだ…?」


とりあえず私も先生の言葉を無視すると"シカトか"と小さく呟かれたけど気にせず再び無視しておいた。


「まぁね」


どうやら、先生も気にしていないらしい。


先生は適当に返事をするとリビングの電気を点けて、ドカッとソファに腰を下ろした。


ポケットから煙草を取り出し手馴れた手つきで火を点ける先生を私はぼーっと眺めた。


「そんなに見つめられるとドキドキするんだけど?」


「み、見つめてなんかないしっ!!」


そう言いながら意地悪な笑みを見せてくる先生だけど
それ以上に疲れているのがすぐにわかった。


「何か…疲れてる?」


先生は私を一瞥する。


「あぁ、昨日仕事に集中してたらいつの間にか朝になってた…」


先生はそう言って、眉間を親指と人差し指でマッサージしていた。


「てか、そんな事よりも俺はお前に聞きたい事があるんだけど?」


「え…?」



私は明らかに先生から顔を逸らす。



「俺、昨日言ったよね?電話してる間に公式覚えとけって」


やっぱり、その話だよね…。
この話には触れたくなかったから、敢えてこの話は出さなかったのに…。

「そ、そんな事言ってたっけ…?」



私はちょっとおどけてみせながら先生の顔をチラリと横目で伺ってみる。

・→←第6章 お仕置きとキス



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作者名:ゆゆか x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年11月14日 15時

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