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時が経ち、Aは10歳となった。
秦国随一の腕を持つ両親に稽古をつけてもらっているため、Aの腕はメキメキとのび、既に五千人将となっていた。
摎side
九十九個目の城をとり自身の天幕の中で布を巻く。
血は滲んでいるが、大した事がなくて良かった。
ようやく、九十九個目だ。
王騎様との約束から時が早いのか遅いのかわからないが、今では愛娘のAと一緒に戦い、そして辿り着いた九十九個目。
まだ実感は湧かない。
昌文君「摎、入るぞ。」
摎 「じィ、何度も言っているけど、入って良いと言う前に入ってこないでよ。
今はまだ服を着ていたから良かったものの。」
王騎 「ンフフフ、相変わらず、2人は仲がいいですね。」
摎 「王騎様！いらっしゃっていたのですね。」
王騎 「ンフフフ。おや。」
王騎様が私の手元に気付く。
私がしますと布を取られた。
昔はよくこうして手当てをして頂いた。
しかし、王騎様の傍を離れてからはなくなった。
できました、と王騎様の言葉と共に手が離れた。
王騎 「さて、次の戦は馬陽ですよ。
私とあなとの連合軍で、大将はあなたで副将は私です。
Aは今回は私と一緒に戦いますよ。
今、あなとと同じように傷の手当てをしているので、あとから来るそうですよ。
摎、いよいよ最後の一つですね。」
その瞬間、私の目から涙が零れる。
そう、最後の一つだ。
昌文君が理解できぬと私に尋ねた。
それは、ありし日のあの約束を意味していた。
憶えていて下さっていたのだ。
子供の頃の、戯言と笑いもせず、憶えていて下さった。
昌文君が驚きの声を上げた。
約束を憶えていただけでなく、数も数えていて下さった。
まだ駄目だ。
馬陽を取り、私は王騎様の前に立ち、もう一度あの時の言葉を口にしよう。
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イルカ - mythosさん» ありがとうございます！更新諦めていたのでとっても嬉しいです。もう一度更新頑張ってみます！待っていてください。 (2021年4月26日 17時) (
レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
mythos(プロフ) - 凄く面白かったです！亀更新なのは残念ですが、再更新するの楽しみにしています！ (2021年3月25日 22時) (レス) id: 908403f7fb (このIDを非表示/違反報告)
イルカ - ネネコさん» ありがとうございます！！更新がカメのように遅いですが頑張ります！ (2020年11月15日 20時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
ネネコ(プロフ) - とても面白かったです。 (2020年11月14日 21時) (レス) id: 222afd864b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イルカ | 作成日時：2020年10月24日 20時
