アイツの背中 １１

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だって。

「まあそれは保留で」

お庭の設計は楽しい。


「バーベキュー炉と、庭専用の水場と。
ピザ釜作ろ」

忠義の夢が膨らんでる。

「オリーブの木と、紫陽花植えようね」

「うん、ええで。
ウッドデッキ作って、
隣にサンルームやろ。
レンガ小道をここからここまでとして。
場所はこの辺りかな？
いや、こっちでもええか」

「すっごい悩むね。
悩んでるうちに１年ぐらい経っちゃいそ」

二人でああでもないこうでもないって言ってたら、
インターフォンが鳴った。




ヤスくんと綾子さんがやって来た。

手に、綺麗な真っ白の封筒を２通、
大事そうに持ってる。


ラグの上に正座して。

丁寧に私と忠義、それぞれに、
ヤスくんから差し出された。


もしや？


焦って、中を開けてみる。


入ってたのは、
結婚式の招待状。


ヤスくんらしく、
場所は、沖縄のリゾートホテルのチャペル。


日付。


見てみたら、９月だって。


え。

ええっ。


「なんで？綾子のお兄さんは？
説得出来たん？」

忠義がものすごいおっきな声をあげた。

私なんて、驚き過ぎて声も出ないわ。


「オークラ、綾ちゃんのお兄さんを説得してくれたやろ？
ありがとうな！」

ヤスくんがにこにこしてる。

「いや。
ダメ元でしてはみたけど、
やっぱあかんかったで？
めっちゃ怒ってはったもん」

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