道は誰が決める ページ30
.
宮侑side
ある日の昼休み。
「あ゛〜………休み時間にバレーどころかボールすら触られへんのはおかしいやろ」
同じみのスタメン2年で教室で昼食を取り、暇つぶしに体育館に向かったのだが、生憎点検のために入ることすら許されず門前払いをされてしまったのだ。
「どうせ今日の放課後も部活あるんだし、昼休みの数十分くらい別にいいでしょ」
「今!!やりたい気分やねん!!!」
「うるっさ………耳痛いんだけど。声量考えてくれる?」
「バレー馬鹿というか、ほんまに馬鹿やねんなお前」
「はぁああん??」
メンチ切ろうとサムと角名の顔を覗き込もうとしたところ、急に先頭を歩いていた角名が立ち止まった。
「ふげっ…!?」
突然のことだったので銀はそのまま角名の肩に鼻をぶつけて変な声を出した。
「おい、どないしたんや角名」
「しっ。静かにして」
人差し指を唇に当てた彼は、壁に背中をくっつけて角から少しだけ顔を覗かせた。
つられて俺たちも その下から顔を覗かせる。
「待たせてすまんなぁ〜。ほい、これ2学期末のテスト」
『すんません、ありがとうございます』
教師からテストの解答用紙と思われる紙を受け取った生徒。
後ろ姿だけでも分かる。Aだ。
「それより体調はどないや?もしかして、来年度から進学クラスに入った方がええんちゃうか?」
テストの結果を見ていたAが、顔を上げた。
「バレー部んスタメンやった時よりも、成績が明らかに上がっとる。
クラス変更して勉強に専念すればもっと成績は上がるやろうし、うちの学校の進学実績にも貢献できる。
どや?九神にとっても、悪い話やないやろ?」

785人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひな - 最新話見ました。稲荷崎バレー部の皆が優しすぎてちょっとうるっときちゃいました。更新楽しみにしています。無理しないで頑張ってください。 (4月8日 22時) (レス) @page33 id: 7014c4b6f4 (このIDを非表示/違反報告)
いぶ(プロフ) - 最新話までいっき見しちゃいました大好きですTT更新楽しみに待ってます😿 (4月1日 2時) (レス) @page33 id: c54cc0078f (このIDを非表示/違反報告)
ハチ - このお話大好きです!!続き楽しみにしてます! (1月6日 15時) (レス) @page32 id: c8c2b99305 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきや | 作成日時:2024年7月21日 10時