暗示 ページ23
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焦凍side
時は過ぎ、もう9月となった。
相変わらず夏の暑さはまだ続いていて、更に昨日までの雨のせいか 空が一段と蒼かった。
雨、といっても正確には台風。
例年よりも早めに上陸したんだ、とか ニュースの気象キャスターが言っていた気がしないわけでもない。
この夏あった、大きな出来事を
台風が全部消し去っていったかのような、そんな澄み切った蒼に 俺は見惚れているようにずっと見ていた。
「……まだ暑いね」
隣のAが、小さく呟く。
一時は意識不明の重体で入院していたが、もう回復したということと、学校が始まるという理由で また一緒に登校できるようになった。
「あぁ、そうだな」
戦っていた敵が『炎』を使う者だったらしく、Aは『個性』の耐性を持っていた為 大きな火傷をつくらずに済んだ。
なんて医者は言っていたけど、後からAに聞くと、火傷がない本当の理由は 戦いながら顔などを『氷』で覆っていたからだったらしい。
ただ、それには欠点があり
何十本も血管が通る、急所である「首」だけは防御できない ということ。
白い髪から覗く細い首の周りを、囲むようにしてある火傷の跡だけは、今も痛々しく残っている。
「……何。ジロジロ見て」
「あっ、いや。…何でもねぇ」
「ふぅん…」
林間学校での件のことが理由なのか、笑顔が極端に少なくなった。
また振り出しに戻ってしまった気がして、せっかくAが笑うようになってきたのに、また心を閉ざしてしまうのか心配だ。
「……焦凍。私さ、」
「…なんだ」
「どうしたら、強くなれると思う？」
「筋トレ…とか？」
「……そういう意味じゃない。
あーもう。何でもいいや、今のなし」
「何て答えればよかったか？」
「ううん。いいよ、焦凍の返答聞いて なんかもう吹っ切れたかも」
いきなり走り出したかと思えば、俺より前に出て立ち止まり、くるっと振り返った。
「焦凍。私に
「…なんの話だ？」
「もしもの話だよ。まぁ、その時はよろしくね」
「？…あぁ」
Aの言葉には、どんな意味が籠っていたのか。
あの時の俺は、まだ何も気づけていなかった。
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ゆきや(プロフ) - さくらんぼさん» 夢主ちゃんを、どうしても「生徒」として見てしまう相澤先生が見たかった。うん。 (2021年10月23日 9時) (
レス) id: 975810fdc8 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 相澤先生との絡みが好きなんだが。はぁ〜好きです。 (2021年10月22日 23時) (レス) @page46 id: e98feceda5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - あのさん» いつもコメントありがとうございます！！うん、頑張る。頑張りまするぜ (2021年10月20日 22時) (レス) id: 975810fdc8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 猫毬かなめさん» わぁぁ！！コメントありがとうございます！！！そんなに喜んでもらえるなんて……照れますな(*´꒳`*)まだまだ頑張りますので、最後まで宜しくお願いします！！！ (2021年10月20日 22時) (レス) id: 975810fdc8 (このIDを非表示/違反報告)
あの - ゆきやさん(；ω；｀*)このお話後ちょっとで終わるんですか( ｡ﾟДﾟ｡)終わらせないでぇぇぇ(。>д<)(訳:終わって欲しいけど終わって欲しくない)頑張って下さいぃぃぃ (2021年10月20日 18時) (レス) @page42 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2021年9月24日 22時
