【オリジナル】とりあえず結婚した。【男主】

18 ページ18

.





『んぅ...っ』


顎に掴まれたと思ったらちゅ、ちゅっと唇を合わせられる。

いつもの甘くて優しいちゅーじゃなくて、荒々しい苦しいキス。
気持ちいけど何か足りない。


二人の吐息が重なって甘い息になる。

意識がボーッとしてくるのにも関わらず、悠介はキスをやめない。


『ゆ、すけ、や、やだっ』


やっとの思いで出した声に悠介が動きを止めた。


「......やだ？」


イケメンの上目遣いはズルイ。
甘えた声もズルイ。計算でやっててもズルイ。


『う...や、やだ』
「なんで？」
『えっ』


やだ。もう饒舌な悠介やだ。


「言わないとやめない」
『んっ…ふ、やだ...っ
ゆ...すけ、ってば！んぅ...』


言わせてくれないじゃんかぁ…!!

視界が歪む。
今日の俺泣き虫だ。

空いてる右手で悠介の頭をクシャッて撫でる。悠介は意外と撫でられるのが好きだ。
その証拠に、キスが少し柔らかくなった。


『ゆ、すけ、』
「んー？」


『だ、抱いて…』



その一言で悠介の目を変えてしまったみたいだ。

余裕のない、熱い視線。

もう知らないからな、そう呟いて俺をベッドに押し倒した。


『ゆ、すけ...好きっ』
「ん...俺も」


解放された両手を静かに悠介の背中に回した。









ーー


こっから初夜なんです。

19→←17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す