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「よぉ。久しぶりだな…」
私の目の前にいる人はそう言って悪い笑みを浮かべる。
その人の服装は真っ黒な服を全身に身に纏っていて、長い、サラッサラの銀髪が靡いている。
ここまでくれば、もう分かるだろう。
『…そうね。久しぶり、“ジン”?』
そうなんです。
今私の目の前に(しかも銃を向けながら)いるのは、あの有名な組織の幹部である、ジンの兄貴なんです。
ど う し て こ う な っ た。
(いや待ってよ。久しぶりとか言ってるけど、貴方何で銃向けてるの!?私何かした!?)
事の発端は数時間前に遡る。
萩原さん救済から一週間後。することが何もなく、暇を持て余していた時、突然電話が掛かってきた。相手はあの神様(フィズ)だ。
フ「久しいのぉ。元気だったか?」
『えぇ、それなりには。でも、することが無くて暇よ』
フ「そうか。なら丁度良い。今から指定する場所に向かえ。黒い服を着て変装してな」
『黒い服?何でまたそんなことを…まぁ、暇潰しになるならいいけど』
フィズからの電話の通りに黒のスキニーパンツに黒の肩出しトップス、黒のパンプスと全身を黒一色にし、指定された場所に向かった。
暫く其処で待っていると、通りの向こうから独特なエンジン音が聞こえてくる。
だんだん近づくにつれて、その音を出している車がハッキリと見えるようになった。
(あれって、ポルシェ?…ってことはまさか)
車は通り過ぎることなく私の目の前で止まった。
助手席の窓が開く。
すると、中から手が出てきた。
その手には拳銃が握られていて、手の人物は車の中から私に銃を向けたまま言葉を放った。
こうなるまでの成り行きを回想し終えた私は、未だに銃を向けている人物―ジン―に向かって言った。
『ねぇ、いつまでこうしてるつもり?早く乗せて。(ほんと早くその銃を下して!私まだ死にたくないぃぃいい!!)』
ジ「ふ、さすが“シルビア”だな」
『貴方が褒めるなんて驚いたわ。(シルビアって私のコードネーム?カクテルとは分かるけど、何がベースだったかしら。まぁいいわ。でも、ジンが褒めるなんて…顔がニヤケそう)』
ジ「ふん。褒めたわけじゃねー早く乗れ。置いてくぞ」
彼のその言葉に冷静さを取り戻し、置いていかれるのは嫌と思い彼の言う通りに車に乗った。
(これからどうなるんだろう。退屈はしないけど、とんでもないことになったわ…)
と彼の愛車であるポルシェに乗りながら考えていた。
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宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時