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玄関にまでついたのに




愛しい人の姿はそこには無い、空っぽの空間








「…、いや、いやだっ……、」







何度泣いても、この思いが報われることは無いのに





私の涙腺は、もっと泣けと言わんばかりに




透明の粒を落としていく






それを拭った時に、気づく






「…っ、リング、リングが……、ないっ……」







辺りを見回しても無くて





すぐに道を戻って、チャニョルの部屋に入る





シーツをどれだけなぞっても




私の宝物は見つからない






ない









ない









「…、なんで……、もう、いや……っ、」






陽気な音で、着信を知らせる私の携帯






こんな状況で出れるわけもなかったのに








もしかしたら彼かもしれない、なんて




淡い期待が胸を押し寄せるせいで






すぐに画面を見る









《ビョンベッキョン》









期待はドン底へと落ち、唇をギュッと噛みしめる








もしかして






ベッキョンの家にリングがあって




彼が電話をしてくれたのかも







「…、もしもしっ…」







BH『あ、もしもし…大事な指輪


俺の家に置いてっちゃってたよ。』






「…、はぁ、よかった。ごめんねベク


今から取りに…」





BH『外、出てきて』





「……?」





玄関のチャイムが鳴り







すぐに鍵を開ける








BH「……やっぱり、泣いてた」








携帯を耳から離して








ボロボロになった私を優しく抱きしめるベク






温かいベッキョンの温もり






ベッキョンの香水の香り






全てが私を落ち着かせ







安心感を与えてくれる









私はそっと、彼の背中に手を回した









「……、ベクっ……、」









BH「…、何も言わなくていいから。



俺にはわかるから。



とりあえず…見られるとまずい。


中入っていい?」






コクンと頷くと、私の頭を一撫でして







悲しい表情を浮かべるベッキョン








BH「…ごめんな、守ってやれなくて」








「…ベク…ありがとう」









リビングに招き、ソファに並んで腰掛ける









BH「A……手首…」





「…、あ、これはっ…」





嘘をつこうとしたのに





こうゆう時に限って出てこない嘘









そっと手首に置かれるベクの手






その手は暖かくて、優しくて








.









BH「俺が守るから、絶対」

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せいな(プロフ) - 楽しみに待ってます\(^^)/ (2015年8月15日 14時) (レス) id: 2806b0a3d3 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - お話はちゃんと後ほど公開いたします。パスワードはちゃんと外しますのでお待ちください。 (2015年8月15日 13時) (レス) id: 1d2246f2f4 (このIDを非表示/違反報告)
スタァ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!続きのパスワードは公開できるようになったら外されるのでしょうか? (2015年8月15日 12時) (レス) id: ca85df6dda (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - パスワード教えてください!いつも楽しみに読んでました!! (2015年8月15日 11時) (レス) id: 66629e8068 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - パスワード公開は致しません!もう少々お待ちください。 (2015年8月15日 11時) (レス) id: 1d2246f2f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナ | 作成日時:2015年4月19日 7時

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