藤井くんに弱みを握られたので専属パシリになった (ページ8)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:13,636 hit

08 ページ8

.

「だよねーてかさ…………っわ、藤井くん！？」

「きゃーーー！」

トイレに入った女子達の驚く声が聞こえる。

今の状況を説明すると、

怒った副会長から逃げる→トイレに逃げる→ここまでは付いてこないでしょ→着いてきた

→トイレの個室入る→副会長入れなくなってる個室の前で仁王立ち

って感じです。

一言でまとめると、副会長はとんでもない男だってこと。

「なーーーあーー会長、早よ出てきてや！」

ドンドン！と個室のドアが叩かれる。

「やめてよ早く出てって、変態！！」

「変態ちゃうわ！」

「女子トイレ堂々と入ってる時点で変態だわ！」

私が叫ぶと、副会長が静かになった。

やっと。やっとだ。

黙った方が身のためだと思い出したんだろうね！

「ほら、早く出て…」

「会長、出てきてよ。俺なんもしいひん」

めっちゃ寂しそうにそんな声出すなよ、ちょっときゅんってしたじゃないか！！！

「ほんと？」

「ほんま」

その静かな声に、私は鍵を開けた。

つくづく甘いやつだ。

開けた瞬間、私の体はドンっと突き飛ばされた再び個室の中へ戻った。

さっきと違うのは、副会長が一緒に入ってること。

「は、ただの変態じゃん！」

.