【小説】バカ部！！

第１７話 ページ18

目を閉じて




　息を吸い込み



　言葉を吐き出す




「おいそこのー！！！」




　拡声器から距離を離しているが最初はやはりノイズが入ったが気に止めず


　グラウンドで説明を受けていた校内ツアーの束を指差す





「何時もみてるだけでなんにも出来ない




自分を変えたいと思ってるやつ！」




　部活動も一旦停止され多くの視線が私に刺さる





「主張の出来ない自分を



思いっきり自分を表現したいと思ってるやつ！」




　校舎のなかからもどっと人が流れだし屋上を見上げる





「何も変わらない毎日を送ってるやつ！



しみったれた毎日に嫌気が差してるやつ！




そんな足枷はめて楽しいのか！！



そんなもの外せば良い！！



外せないなら私が外してやる！！！



なにも考えずにバカしたい！！



華の高校生ライフ




青春したい！！！



そんな風に望むんだったらここに来いっ！」





　ここからが大事だ
　と言う風に大きく大きく息を吸い込むと
　自然と背筋が延び体が軽くなった







「今からでも遅くない！






私と一緒に青春(バカ)しよう！！」






　言い切った



　言い切れた





　軽く酸欠を起こしヒヤリとしたコンクリートに膝を着けると
　放送室から夕誉の放送が入った






『ご清聴ありがとうございました


軽音部改め青春バカ部はただいまより屋上にてライブ演奏を行います


校内にいらっしゃる新１年生、保護者の皆様はもちろん
部活道中の生徒、先生方もよろしければ
『 校長先生も参加しますので 』 是非御参加ください


部活動の内容についてはそちらの方で説明させていただきます』




　プロ並の流れるようなアナウンスが終わると校内が一気にざわついた




　放送をしていないはずの体育館から人が流れ出し
　バカ部の親愛なる部員達を筆頭に屋上へと列をなした

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