【小説】バカ部！！

第16話 ページ17

「おーゆんもしぐもお疲れさーん」



勢いよく屋上の扉が開かれると荒い呼吸を繰り返す運搬組の二人が屋上へと到着した


すでに青葉と２人でライブの準備を終わらせた俺はのんびりと日陰で休んでるところだ




「春雨、お前な、ﾊｧ、何回も…ﾊｧ電話かけたんだぞ」

未だ呼吸の整わないまま尹成が睨み付けてくる



「あはは、マジで〜？」

確認しようとポケットからスマホを出すと同時に屋上にいる四人のスマホが鳴った








みーくんまだライブ準備してますか?



ふむふむ合図待ちかな？



鞠青終わったよーん




メッセージを確認すると秒で青葉からの返信がついた




「オッ、ユーマ発見。サボりかな？？」




見晴らしの良い屋上から校舎裏の方を眺める青葉




青葉に近寄り方を組むとピンクと青の青葉らしいスマホをひょいと取り上げる



すると無断で青葉名義のメッセージを送る


鞠青サボり厳禁。サボってるヤツは1ヶ月活動せずに掃除漬けだぞっ☆



メッセージを送ると青葉の手にスマホを戻す




メッセージを確認した青葉は俺の方を勢いよく振り返り

なにか言おうとするが俺は 知ったこっちゃない と言う風に長い下をベロっと出してみる



青葉もそれをみるなりどうでも良いと言う風にスマホに向き直る



グループ通話を始めると場が整ったようでころっと事が始まり出した




青葉の相棒と化したピンクと青の拡声器




放送室を経由しすべてのスピーカーと繋がったそれを青葉がぎゅっと握る






　 今年でこれも最後か



俺は目を閉じなんとも辛気臭い思いでいた





そんな俺を置き去りに青葉は大きく息を吸い込み




心の底から叫び出した

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