ジョン・スタインベック ───S ページ48
※ギルド編が終わったあたり。
晴れ渡った広い空。
透き通ったその青の下、人目も憚らずに肌を寄せ合う男女がいた。
「束の間の平穏といったところだけど、ゆっくりできて幸いだね、A」
潮風が頬を擽るのに笑みながら、スタインベックは後ろからAの腰に手を回し力を込めた。
Aとの逢瀬の時間も、何とかして都合を合わせて十数分しかとれなかったのだ。
その分、彼女と触れあう肌は多い方がいい。
だが、Aは恋人の手で縛められるのはご不満のようで、その小柄な体を捩って抜け出そうとする。
「僕とくっついてるのは嫌?」
態と拗ねたような声を作って問えば、ピタリと動きが止まった。
俯いて首を振る様子はスタインベックの庇護欲をかきたて、ますます抱き締めを強くする結果となる。
さらに距離が近くなったのをきっかけに、Aの柔らかな黒髪に優しいキスが落とされる。
「……ほら、こっち向いて」
何が始まるのか察したのだろうか、頑なに顔を上げようとしない彼女にため息が出た。
仕方ない、と腰から持ち上げて芝生の上に転がし、その両手を右手でまとめてAの頭上に縫い付ける。
驚きで目を丸くするのに可愛いと微笑みが零れるも一瞬、2人の距離がゼロになった。
「これだけで真っ赤になっちゃうの?」
「ダメ出しだなぁ、全くダメ。誘ってるようにしか見えないもん」
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ジョン「たっくさんの星、ありがとうね!!」
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時