【文豪ストレイドッグス】suddenly kiss【短編集】

太宰 治 ───ヤンデレ ページ41

「遅い」

Aが玄関のドアを開けるなり、私は不機嫌に呟いた。

……今日はそんな大層な事件もなかっただろうに。

またいつもの長い買い物かな、と無理矢理自分を納得させる。

「ただいまー。……って治、居るなら「おかえり」ぐらい言ってよ」

思った通り、Aは大量の紙袋を抱えてリビングに現れた。

言われた通りにその挨拶を口にすると、Aは満足そうに頷いた。

「その荷物は何？」

「あぁ、コレ？」

ソファに沈みこみながら彼女は言った。

「服見てたら、社長に会ってね？ボーナス代わりに奢ってもらったの！」

いいでしょーと笑顔で話すAに私も笑顔を返すものの、内心穏やかではなかった。

……それってつまり。

「……社長とデートしてきたってこと？」

デートという単語が出てきたことにAは慌てふためき、私の元へすっ飛んできた。

「ちがっ！社長は社長だよ！？デートはっ」

けたたましく喚くAの口を、自分のもので塞ぐ。

包み込むように押さえつけるように。

互いの舌が交わり出す頃にはAも大人しくなっていた。





「デートは、私とだけ、でしょ？」

「Aを独り占めしていいのは私だけなんだから」

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

太宰「あぁ、そこの貴女。一緒に心

作者「ナンパしないで！台詞！」

中原　中也　＿＿＿ヤンデレ→←エドガー・アラン・ポー ───ヤンデレ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す