国木田 独歩 ───ドS ページ37
「ねぇ、独歩ー、何時になったら帰れるのー?」
定時を少し過ぎた探偵社。
まだちらほらと社員が残るなか、Aはきっちり帰り支度を整えていた。
ねぇねぇねぇ、と俺の耳元で騒ぐA。
「まだ太宰のぶんの報告書を書いてるのがわからんのか」
「わからんのよ!」
ドヤ顔で返されても仕事は早く終わりはしない。
無言で椅子を回してパソコンに向き直るが、あっ、と言って後ろからAが腕を回してくる。
「……離れろ」
「どーして?可愛い彼女ですよー?」
「まだ他の奴らも残ってるだろ」
太宰が残ってないのが救いだな、と小さく心の中で呟く。
「俺も早く帰りたいから離れろ。仕事終わらせるから」
そう言うと、Aは口を尖らせながらも素直に一歩下がった。
……これで集中できるな。
と、思った直後、Aと敦の楽しげな笑いが聞こえてきた。
気にしないように堪えながらも、キーを打つ手はミスタイプを繰り返す。
「敦くん、もうやだー!」
けらけらと明るい笑いが響いたところで我慢がきかなくなった。
勢いよく立ち上がり、Aの元へ大股で歩み寄ると、その腰を引き寄せる。
敦が驚いてワタワタするのを横目で見つつ、わざと大袈裟なリップ音を立ててAの唇を奪う。
「他の男なんかたぶらかすな。俺だけにそうしろ」
「この唇も、その甘い声も、全部俺のものなんだから」
**********
国木田「今日は、月が綺麗だな……!」
作者「ねだるのは星だよ!星!」
江戸川 乱歩→←フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド ───ドS
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時