宮沢 賢治 ページ21
「今日も大変でしたねぇ」
「えぇ、本当に」
依頼の事件を解決し終えての帰り道。
夕日が僕とAさんの影を長く伸ばしている。
「今日は凄く疲れました。帰りに牛丼屋さんへ行く気にもなれませんね!」
伸びをしながらAさんを見ると、Aさんは可笑しそうに笑った。
「その様子だと、全然疲れてるようには見えませんけどね」
「うーん、確かに、まだ動けそうな気もしなくもないです!」
「元気ですねぇ」
言うと、Aさんはぴたりと立ち止まった。
追い越しそうになった僕は慌ててAさんに向き直る。
「どうかしたんですか?」
「いえ、夕日が綺麗だな、と。今日は特に晴れて美しい」
Aさんと同じ方向を向くと、確かに、赤い夕日が空に綺麗なグラデーションを描いていた。
少し残っている雲が良い塩梅にスクリーンのような効果をしていて、幻想的だ。
…………それに照らされるAさんも綺麗なんだけどなぁ。
「あぁ、すみません、疲れているのに。早く戻りましょうか」
「…………もうちょっと」
歩き出そうとしたAさんの袖を掴んで引き留める。
「もうちょっとだけ、二人でいられませんか?」
Aさんの腰に手を回して背伸びすると、容易に唇が奪えた。
柔らかな感触が心地よくて、何度も何度も押し付ける。
…………道端なのに止まれません。
「ん、ふ、け、賢治君…………此処、では…………」
キスの合間にそう言ってきたAさんは僕を引き剥がすと手を繋いできた。
「そうですね。じゃあ僕の家まで、来てもらえますか?」
「朝までたっぷり愛してあげます!」
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賢治「評価より先にAさんをください!」(素直)
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時