鶴が七十六人 side鶴丸 ページ28
ほかの本丸は楽しかった
手入れの様子を見たり、待ってる間に短刀と遊んだり
今はAがいる病室を目指して歩いている
「くれぐれも静かにね」
「ああ、分かったよ」
部屋の前につき、俺は深呼吸をした
少しドキドキする
なんだろう、この胸の高鳴り
久しぶりに会うだけだぞ？
孫のようなやつにあうだけなのに
「A入るよー」
三回ノックをしてから鈴木がドアを開けた
＿＿＿＿
部屋の中は驚くことに札だらけだった
何かを封印する儀式かなにかのような
『あ、神琴！
と、もうひとり誰かいる？』
Aは体にも札を貼られていた
目に札を貼っているから、今は何も見えていないのか…
「正解！
その目の札はいつ取れるの？」
『一昨日耳の札取ったから、今日の午後かな？
正解って、誰が来てるの？武流？』
一昨日取ったって、どんな治療をしているのか見当もつかないな
今目が見えないってことは、俺が誰だか気づいていない
つまり、夕方までいれば君を驚かせることができるということか
「どうする？夕方までいる？」
俺の悪戯めいた笑顔を見たのか、鈴木は空気を読んで名前を言わなかった
俺は声を出さずに頷いた
『ねぇ誰？本当に気になるんだけど』
「見えてからのお楽しみ！
A！今日は驚くもの持ってきたよ！」
鈴木はそう言って、先ほど録画とやらをした“びでおかめら”を流した
さっきまでの俺達の声が入っている
『これ、演練の様子？』
「そうだよ、声だけでも聞こえればいいなって思って」
Aは涙を滲ませた、札が少し湿っている
鈴木は少しニヤッとこちらを見てからAに面白いことを聞いた
「鶴丸に会いたい？」
『うん、会いたいよ…！
ここに1人は寂しいし』
俺は顔が真っ赤になった
不謹慎だが、とても可愛いやつ
驚いたことに胸がきゅっとしただろ
鈴木は俺とAの顔を交互に見てからさらに悪巧みをしてる顔になり、更なる質問をした
「鶴丸のこと大好きだもんね？」
『な、何よ急にっ！』
顔が赤くなったのがわかる
その様子だと、自分で言っちゃなんだが、俺の事を好いているのは本当か
凄く嬉しい
「鶴丸のこと嫌いなの〜？(ニヤニヤ」
こいつ、悪いやつだな
『大好きに決まってるでしょ！』
ああ、俺は無事に生きていけるのだろうか
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夷空斗(プロフ) - 蒼い薔薇さん» コメントありがとうございます！なんとか完結させることが出来ました！この話を読んでいただきありがとうございます！！ (2018年9月29日 19時) (
レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼い薔薇(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開には、ウルっと涙腺が緩んでしまいました！この小説を読んで鶴丸がもっっと好きになってしまいました。本当に最高の作品でした。 (2018年9月29日 0時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 私もいつもコメントを返していただけて嬉しいです！コメントを通して作品の励みにしていただけて、お話できて良かったです！次作を書かれるのならばすごく楽しみです！こちらこそこの作品に出会わせていただいてありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 紗衣さん» 紗衣さん、いつもコメントありがとうございます！本当に励まされました！素晴らしい作品と言っていただき、本当に嬉しいです！！最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 毎日この話を読むためにこのサイトを開いて更新を楽しみにしていました。完結したのだと知って涙が止まりません…本当に素晴らしい作品でした…。夢主ちゃんと鶴丸が向こうの世界で幸せになってくれればと思います。完結おめでとうございます！この作品が大好きです！！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2018年9月2日 0時
