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｢あら、ほんとに出てきたのね。｣
｢君は...！｣
気配は気づいていたようだけれど、その気配が誰のものかまでは分からなかったようだ。
女性は優雅に笑う。
｢知り合い？｣
｢...いえ、昔の恋人に似ていただけです。｣
｢あら、そう。｣
｢いったん引きましょう。ここで目立っては危険です。｣
口は笑っているが、目は笑っていない。
そんな様子の女性を見て、安室さんは女性から私を逃がすようにそそのかした。
しかし、そんな努力も虚しく、女性は私に銃を突きつけた。
｢いつから聞いていたの？｣
『...お酒の名前が聞こえた時から、です。』
｢博識なのね、貴方。｣
ジンは酒の名前。
｢じゃあ、ベルモットとバーボン、どちらが好み？｣
謎の威圧感を感じるが、怯むとなんとなくこの人の思う壺だと感じた。
『未成年にお酒の好み聞くって、なんなんですか？』
きっと手は震えていると思う。
それでも、怯むのだけは嫌だった。
｢私、気が強い女の子は好きよ。｣
私の回答がお気に召したのか、口元を緩めた。
｢また会う機会があったら...そのときは、もっと落ち着いた場所で話しましょう。｣
｢また会いましょう。''cute girl''。｣
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作者名：hjnPRvuDEVdasep | 作成日時：2022年10月17日 22時
