ほんならまた、来世でな〔虹〕*

08. ページ8

重岡 side .








鉛みたいに重い身体。




自分でも何が起きてんのか分からんくて、




けど日に日に身体が

普通じゃなくなってたのは気付いた。








ダラダラ流れ続ける血が

自分のものやったって理解する間もなく、




気づいたらおったベッドの上。








救急車を拒んだんは、

他の誰かに見られんのが嫌やったから。








「……くっそ迷惑やん、…俺。」








病院来てくれた

照史と神ちゃんと流星の心配そうな顔。




他の3人も絶対焦ってたやろ…。








撮影止めてもうたしほんま情なすぎて、




健康ヲタクなんて

二度と言われへんなあ、なんて。








.








そんな呑気な考えは

割と一瞬で打ち砕かれてしまった。








.








「……え、…俺、病気なんですか？」


医師「はい。詳しく説明しますと…、」








なんやよう分からん、




長い病名言われたのだけは覚えてる。








自分で上手く血が作れんくなる病気で、




頭痛かったのも貧血なったのも、そのせい。




かと思ったら

自分で血止めることも出来んくて、




昨日みたいに大出血したんやって。









……めちゃくちゃ厄介やん。








医「何かご質問があれば。」


「いや…… 大丈夫です…。」








大丈夫なはずないけど

何聞いていいかがそもそも分からへんくて、




ああ、俺病気なんやって

それだけを理解して病室戻ったら、








相変わらずアホみたいに心配面した

6人が病室におった。








「……っす。」


濱「しげ……っ、良かった…！」


中「ほんまお前っ、心配させんなや…！」


小「もう大丈夫なんやろ？！」


「ん、……まあ。」








ちょっと倒れただけでこの心配具合。

泣きそうな顔して迎えられて。








…ほんまのこと話したら

どんだけ心配されんねやろ。




心配しすぎて死ぬんちゃうかな、こいつら。








そう思ったら話せんくて、








「なんか、結果また後日やってさ。
……迷惑かけてもてごめん。」


神「迷惑ちゃうって…。」


藤「ほんま、…無事やったらええねんって。」


桐「とりあえずゆっくり休み？」








.








ただただ優しい言葉に励まされて








完全に言うタイミング、失った。

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