6mm.

☆.にしかわ はるき。 ページ45

(sakura様リクエスト作品)






公園に着いて私はレジャーシートを敷く。
パパ…いや、大きな子供と息子は元気に駆け出して行った。｢よっしゃ競走や｣なんて、パパが言ってるし...。






「とーちゃん速い」

「当たり前やん」

「俺が勝てるわけないじゃん」

「そんなん分からへんやろ」








いや分かる。と息子と私の心の声が重なった。
プロの野球選手でしょ、あなた。
しかも北のスピードスターとか言われてますよね、







「ままー」

「はいはい」

「ぱぱが速い」

「ほんとねえ」

「ままは足遅いで」←

「ままかけっこしようよ」

「嫌よ、パパ余計なこと言わないで」

「はーい」←







ブランコー！とまた走り出す息子の後を追って、ふたりでゆっくりと歩き出す。今日まで、色んなことがあった。(でも、)この人と、ここまで来れた。







「はは、元気やなあ」

「遥輝もあんなだったんでしょ」

「せやな、ずっと外におったわ」

「そっくりね」

「……」

「遥輝？」

「遥輝って呼ばれたん久しぶり」

「だって、パパなんだもん」

「……、はは」




ほんとAのこと好きやなあ、俺







遥輝がそっと私の手を握る。
溢れそうな幸せに、彼が優しく笑う。

幸せって、きっとこういうことを言うのだろう。








「とーちゃん！ままー！」

「おう、危ないからあんま走んなよ」








大きな大きな手を強く握り返した。

小さな手が私の左手を握る、






〔 3人で、果てしない道を行く 〕





ハルキストより全ハルキストに捧ぐ…！

〇.なかしま たくや。→←☆.やなぎた ゆうき。

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