6mm.

☆かまもと ごう ページ23

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『 豪くんとは一緒にいられない 』


本当は後悔してたの。
あんなことを彼に言ったコト。

泣きたいのは私なのに、彼が泣きそうな顔になるなんて思ってもみなかったの。




わかった、と告げた彼の顔がひどく冷たくて、
私は思わず逃げてしまった。






「っ」



だって、だって、
彼はこれから野球をするのに、私はきっと邪魔になる。でも優しい彼はそんなこと私には言わないでしょ？

だったら私が言うしかないじゃない。



…なのに、どうして涙が出るの。



自分で決めたことなのに。
彼を応援するって決めたのに。






「なんで1人で泣くの？」






泣きながら立ち尽くす私は道いく人の目に
どう映っていただろう。

彼の声がしてふりむけば眉間にシワをよせて立っている彼が見えてまた涙が出た。






「…っだって、」

「泣くなよ、可愛い顔が台無し」

「、豪くん」





優しく頭を撫でられて、ガチガチに固めた私の決意なんて砂糖菓子みたいに崩れていく。





「私、豪くんがスキ、」





残った私の心の中はただ甘いだけ。





「…Aはいつも言葉を間違える」

「へ？」

「俺のこと考えて、あんなこと言ったんだろ？本気で離れたい、って思ってる？」

「…思って、無い」

「なら、さっきみたいに素直にスキって言ってよ」


そしたら俺、頑張れるから




いつもいつも間違える私に
彼はいつもいつも答えを示してくれる。

大きな手で光ある道へ導いてくれる。






「スキ、……豪くん大好きっ」

「俺も好きだよ」


もうあんなこと言わないで




彼の悲しそうな声に、ごめんなさい、と返すと私のことを抱きしめてくれた。

この腕を離さなくて良かった、と心から思った。






〔 スキって色々難しい 〕






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☆.しま もとひろ。→←☆よこやま ひろき。

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