天邪鬼の奇才プレイヤー２ (ページ45)

今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:155,621 hit

やったよページ45

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"Aさんっ！！！"

"A！！打て！！打て！飛べ！"

関田と藤井さんが俺に上げてくれたボール。
それを全部、相手コートへ打ち込んだ。

今日のカナダ戦のスパイク決定率、100%を誇った。

"関田！！俺に上げろ！！！"

"ボールよこせ！！"

喉が枯れるまで叫んだ。

打てる！そう思ったボールは残らず呼んだ。
さがった時にはチームを鼓舞し続けた。

最後の第5セット。
最高のメンバーで最高のプレーをしてくる。

そう言ってマサの肩をたたくと、いってこい。
そう背中を押してくれた。

「最後！！！！バレーを楽しもう！」

迎えた9-9、同点の場面。有志のサーブ。

決まりすぎて会場のボルテージがMAXになる。

そして9-14、日本のマッチポイント。
有志のサーブはカナダを大きく崩した。

日本のチャンスボールで返ってきた。それを拾い、関田に渡る。

祐希だな、そう思いつつも油断せずに跳んだ。

"うわぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！"

左手に当たった感覚。
いつも通り跳んだけどいつもより滞空時間が長く感じた。

観客の声で何があったのか把握した。

決めたんだ、俺。右手のバックアタックで。
自覚した瞬間、言葉にならない感情が溢れてくる。

やったよ、父さん。見てた？？

着地してそのまま崩れ落ちた俺にみんなが駆け寄ってくる。
祐希に頭をポンポンされて有志に抱きつかれて。

間を抜けてきたマサに正面から抱きしめられた。
何も言わずにただ強く抱きしめてくれた。