＊ ページ17
黒side
橙「…ｹﾞﾎｯ…んっ…ｺﾞﾎｯ…はっ……ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…っ…」
「大丈夫、大丈夫だから。ゆっくり。」
昨日は落ち着いてたのに、今朝になってまた病院に来る前みたいな状態になっちゃって。
俺たちができることは、苦しそうにする康二くんの背中や胸を摩ってやることだけ。
「しんどいね、頑張れ。」
頑張ってる人にこんなこと言うもんじゃないって思ってるんだけど、気の効いた言葉なんて思いつかなくて。
しかも、今日は皆仕事が入ってて、側にいて励ますこともできない。
「終わったら、すぐ来るから。」
手を握って声をかけると、力は弱いけどちゃんと握り返されて、伝わってるってわかった。
仕事が終わって、すぐに病院に向かう。
最大限の早歩きで病室に着くと、
「あれ？………これ……」
朝には無かった、酸素マスクって言うの？
それが付けられていて、ちょっと不安になる。
緑「やっぱりずっと咳がすごくて、
呼吸がしにくかったみたい。」
赤「状態は落ち着いてるから大丈夫だって。」
「あ、そうなんですか。」
びっくりした……。
夜になると、またメンバーが集結して。
大丈夫とは聞いてるけど、なんか皆そわそわして、康二くんの側から離れられない感じで。
白「あ、康二くん？」
目を覚ました康二君は、俺たちの顔を順に見て、
橙「……んで……ｹﾎｯ……み…な……おるん？…」
って、ちょっと困ったように、でも、ちょっと嬉しそうに言った。
緑「心配だからでしょ。」
橙「だいじょー、ぶ…やって。ｹﾎｯ…
……ここ、びょーいん…やし。」
青「そういつ問題じゃないから。」
ちょっとずれてる気がするけど、ちゃんと会話が成り立つのって久しぶりな感じがする。
橙「ん、これ……じゃま…」
桃「取ったら苦しくない？」
橙「…だいじょぶ……いらん…」
苦しかったから付けたんでしょーが。
今落ち着いてるからってもう。
一応先生に確認をして、OKもらってマスクを取ったら、機嫌良くなったみたい。
紫「治ったんじゃないからな。」
黄「まだ入院だし。」
橙「……えー…」
赤「当たり前でしょ。」
その後１週間ほど入院して、退院。
休んだ分、仕事やる気満々の康二くんだったけど、それにストップをかけて。
そんなやり取りですら、楽しい。
やっぱり９人で俺らだから。
これからも、皆揃って、ね。
fin
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めめこじ好物 - ちゃいさんの小説最高です！そして胸に刺さるものばかりで毎日読んでます。お忙しいとは思いますが、頑張って下さい！ (2020年1月16日 22時) (
レス) id: c96a15eab3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - mitsu0321さん» ありがとうございます！読んでいただけて嬉しいです！少しずつ更新していきますので、お暇な時にでもよろしくお願い致します。 (2019年10月18日 22時) (レス) id: 3fb2dd4ba2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃい(プロフ) - なすさん» 遅くなってしまい、申し訳ありません！めめこじとのことですが、設定などのご希望はございますか？よろしければ教えていただけると嬉しいです！ (2019年10月18日 22時) (レス) id: 3fb2dd4ba2 (このIDを非表示/違反報告)
mitsu0321(プロフ) - 最近なべこじにハマり、拝見させて頂いてます〜！いつも素敵なお話をありがとうございます！これからも楽しみにしてます♪ (2019年10月15日 22時) (レス) id: 69c6188f58 (このIDを非表示/違反報告)
なす - めめこじ書いてほしいです！ (2019年10月14日 7時) (レス) id: b7037150e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃい
| 作成日時：2019年10月2日 7時
