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青side
「いいんだよ、そのままで。バスケが上手い
のは、努力の賜物なんだから。堂々として
いい。」
橙「……だ……って、……」
「うん、それで、酷い目にあったんだよな。
怖かったよな。いいんだ、それが当たり前。
今、ちょっと遠慮しちゃうのだって、康二
には変わりないし。でも俺は見たから。」
橙「……？」
「龍太くんといたときの、康二の笑った顔。
すごく、キラキラしてた。信頼してる相手
だからだよな。」
橙「…………」
「その笑顔さ、俺じゃ引き出せない？」
橙「……えっ…」
「俺の隣で、笑ってほしい。んで、泣いて
ほしい。不安も涙も、全部拭ってあげたい。
康二、お前の気持ち、俺に教えて？」
届け。俺の思い。
そして、届いてこい、康二の思い。
橙「………ぃ…」
「ん？」
橙「……こわ…ぃ…」
「うん。」
橙「……また……ひとり、になる…のが……」
「うん。」
橙「ぉれ、……バカに、なんか……して、へん……」
「うん。」
橙「…たのし、く……バスケ……したぃ……皆で……
わらっ、て……それ、だけ…」
「うん、しようよ。俺が、それ、叶えてやる。
楽しませるし、笑わせるよ。だから………
今はいっぱい、泣いていいよ。」
溜まっていた涙が、溢れた。
震える体を抱きしめて。
橙「……っ……ﾋｯｸ……ぅう〜っ……ﾋｯｸ…」
「頑張って、きたんだな。重いもん背負って。
でももう、１人じゃないから。その重いの、
俺にも分けて。好きだ……信じて。」
橙「……んっ……ﾋｯｸ……ぅん、……ﾋｯｸ……す、き……」
「え？」
橙「…ﾋｯｸ……ふぅっ………す、きっ……ｸﾞｽｯ…」
「本当に？付き合って、くれる？」
小さくだけど、確かに頷いたのを見て。
「………ありがとう。」
１歩、壁の向こう側へ。
康二が少し落ち着いてから、顔を見合わせて。
「俺、こんなに人を好きになるの、初めて
だから、よくわかんねぇけど。何でも
言っていいから。」
橙「ん……ありがと、ございます。」
「少しは、すっきりした？」
橙「うん………すごく。」
「そう、じゃあ良かったわ。じゃあ帰るか、
送ってく。」
橙「えっ？……ぃや、大丈夫。」
「えー行きたいんどけど、ダメ？もう少し、
一緒にいたい。」
橙「っ///……ダメ、や…なぃ、です…」
顔真っ赤だ、可愛い。
好きだよ、康二。
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作者名：ちゃい
| 作成日時：2019年11月14日 6時
