愛してるよ橙くん４ (ページ15)

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桃side

自分たちのステージを終えて、一緒に収録に参加した皆と話して。

やっぱり楽しいななんて思って。

そろそろ戻るかと思って周りを見ると、皆そんな雰囲気になってて。

「じゃあ、お疲れ様でした！」

あいさつをして、残ってるメンバーと楽屋に向かう。

ふっかと照は先に戻ってるんだなーとか呑気に考えて。

白「楽しかったね！」

「そうね！」

角を曲がると、前に照が歩いてることに気づいて、声をかける。

「照っ！」

黄「ん？………あ、お疲れ。」

「お疲れ～」

白「パパっ！お疲れ様！」

黒「岩本くん。お疲れ様です。」

赤「何持ってるの？」

黄「いろいろ。あ、楽屋入るとき静かにね。」

青「なんで？」

黄「康二、休んでるから。」

緑「………あ、そう言えば寝かせるって言ってた。
　ごめん、忘れてた。」

そうだった。俺も忘れてた。

あの後元気そうだったし、収録も最後までちゃんと出来てた。

「今寝てる？」

黄「わかんない。横にならせてすぐ出てきた
　から。ふっかが見てるよ。」

「出てきたってなんで？」

黄「俺も遅れて戻ったから詳しくわかんない
　けど、壁にもたれて動けなくなっててさ。
　また眩暈起こしたっぽい。だから、必要な
　もの、持っていこうと思って。」

その言葉にハッとした。

そうだよ、なんで忘れてたんだろう。

さっき倒れかけたばっかりなのに。

もう大丈夫って思っちゃってたのかな。

楽屋に入ると、ソファに座ってふっかと話してる康二。

赤「ごめん、遅くなって。どう？」

紫「うん、やっと落ち着いた感じ。」

「康二、大丈夫？」

橙「うん、大丈夫。」

紫「じゃないから。今はおさまってるって
　だけ。」

黄「もう少し休んでから出るよな？はいこれ。」

紫「さんきゅ。康二、もう１回横んなれ。」

橙「や、もう治ったし。帰らなアカンやろ？」

緑「そんなに急がなくても大丈夫だから。ね？」

青「ほら、早く。」

橙「え、わっ、ちょっと、」

翔太に無理やり寝かされて、不満顔。

手を握ってみたら、冷たくて。

「照、毛布ちょうだい。冷えてる。」

黄「はいよ。」

毛布をかけて、ちょっと体を摩って。

「康二寒くない？」

橙「佐久間くんが摩ってくれとるから、温かい
　よ。ありがと。ホンマにもう大丈夫やで。
　起きるから。」

「もうちょっと、あと少しね。」

まだまだ心配だよ。