女郎蜘蛛 ページ21
呆然とそれを見つめる私たちのところに、アキノリ達が走ってくる。
「アヤメさん… あっ！」
「ううう…… あああああーーーッ！！」
ヒメアヤは苦しそうな声をあげ、宙に浮いている。やがて、中のアイツが出てきた。…ヒメアヤの体は地面に落ちた。
アイツは、形になった。花魁のように結い上げた髪型と着物、妖しく光る赤い目、背後に見える蜘蛛の足…
間違いなく、アイツだった。
「女郎蜘蛛…！」
(変われ！ A！)
「え、ちょっと…！！」
「おや、お前は… フフ、その小娘の中にいるのかい。」
「…ああ。数百年見ぬ間に随分醜悪な妖気になったのう。ジョロウ…！」
…勝手に意識を変えたわね、妾のやつ…
あの女郎蜘蛛は、ヤバイ奴だわ。そうよね、
「…
ここで、私の意識がはっきりした。今は、私だ。アキノリは、ヒメアヤに駆け寄り介抱している。その顔には、ヒメアヤを守れなかった悔しさがにじみ出ている。
天野ちゃんたちもどうしたらいいのか分からず、固まっていた。
ふと後ろを見ると、あの少年はひざまずいたまま俯いている。よほどショックだったのだろうけど、元凶はオメーだぞ！
だけど、先生の方は怒りに燃えていた。橙色のオーラを放ち、女郎蜘蛛を睨み付けている。
「弐の姫、下がっていてください。この妖怪は私が始末します。」
「え？ …無理よ。今のあなたの妖力ではアイツには勝てないわ。」
私のその言葉を無視するかのように、先生は妖怪の姿に、洞潔になった。その姿に、天野ちゃんとトウマが反応する。
「島之内先生!?」
「まさか、島之内先生が洞潔だったのか!?」
「それに、先生の後ろにいるのは…酒呑くん!? 何で…？」
「確か、ナツメのクラスに転校してきた人だよね。酒呑ハルヤ…」
洞潔は、妖聖剣の『アシュラ豪炎丸』を女郎蜘蛛に振るう。が、少年がそれを止めた。
「下がっていろ、洞潔。
…こいつは俺が始末する。俺を騙した罪、万死に値する！」
少年−酒呑ハルヤは青いオーラをみなぎらせ、女郎蜘蛛を思いきり睨み付けている。
「フフフ、やっぱりいい男だ。その力も、頂こうかねぇ！」
女郎蜘蛛は糸を飛ばし、ハルヤと洞潔に巻き付ける。ハルヤは余計に切れたみたいだ。
「この程度の糸で…俺の動きを封じられるとでも思ってるのか!!!」
が、二人とも糸を切れていない。女郎蜘蛛は、妖しくニヤリと笑った。
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スプラMOMIZI(プロフ) - ポンズイさん» コメントありがとうございます！忙しいためたまにしか更新できませんが頑張ります(^^) (2019年6月27日 7時) (
レス) id: e49f68cb2e (このIDを非表示/違反報告)
ポンズイ(プロフ) - この作品を読ませて頂きました！本当に面白いです！！これからも更新頑張って下さい！！更新楽しみです！！（＾ν＾） (2019年6月25日 19時) (レス) id: 8014d49c6f (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - 真利奈さん» コメントありがとうございます！フクロウいいですよね…かっこいい… これからもよろしくお願いします（＾◇＾） (2018年8月10日 8時) (レス) id: 747e2b3768 (このIDを非表示/違反報告)
真利奈 - 私、フクロウが好きなので生きていて良かったです！とても面白い作品なのでこれからも更新するのを頑張って下さい！ (2018年8月9日 23時) (レス) id: a3edb60187 (このIDを非表示/違反報告)
スプラMOMIZI(プロフ) - ヒカルさん» ありがとうございます！なんなんでしょうねあの方ねぇ、これからもよろしくお願いします(^∀°) (2018年8月9日 12時) (レス) id: 747e2b3768 (このIDを非表示/違反報告)
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